悪代官(ゲーム)

悪代官(ゲーム)

『悪代官』(あくだいかん)とは、2002年8月8日にグローバル・A・エンタテインメントから発売されたPlayStation 2用トラップアクションゲーム、およびその続編を含むシリーズ名称である。企画・プロデュースはニューヨーク生まれのアメリカ人であるAndy山本が務め、シナリオ原案は放送作家の福本岳史が手がけた。なお、本作のタイトルロゴは、茨城県常陸太田市の酒造メーカー「岡部合名会社」が復刻生産している実在の清酒『悪代官』のロゴを許可を得た上で使用している。
フィクションの時代劇において定番の悪役である「悪代官」を主人公に据え、逆に遠山の金さんや水戸黄門といったお馴染みの「正義の味方」を倒すべき敵キャラクターとして描くという、主客を逆転させたコンセプトが最大の特徴である。プレイヤーは悪徳商人から受け取った賄賂を資金として、ステージ開始前の制限時間内に見下ろし式のフィールド(屋敷内)へ様々な罠を設置し、さらに用心棒を雇って攻め込んでくる正義の味方を返り討ちにしていく。用心棒や手持ちの武器だけで敵を倒すことは難しく、設置した罠の特性を活かして連続でヒットさせる連携(コンボ)が攻略の基本となるため、システム面では『刻命館』シリーズと同系統のトラップアクションゲームとして認知されている。
また、各ステージの合間には「悪役商会」の千本松喜兵衛が悪代官役として主演する実写ムービーが挿入される。作中にはカラーテレビや携帯電話、巨大ロボットが登場したり、キャラクターが英単語を話したりと、時代考証を完全に無視した荒唐無稽なギャグやパロディが全編にわたって展開される。登場する敵も時代設定の枠を超えており、時代劇の主人公のみならず実在の偉人や人外など多種多様なキャラクターが刺客として現れる。
シリーズ1作目の物語は、江戸の代官・腹黒主水之助助兵衛(はらぐろもんどのすけすけべえ)が悪徳商人の大黒屋と結託し、悪行三昧の日々を送るところから始まる。その悪評を聞きつけて乗り込んできた柳生十兵衛を返り討ちにしたことを皮切りに、大黒屋が関わるあくどい事業のとばっちりを受ける形で、代官は次々と襲来する正義の味方との戦いに巻き込まれていく。やがて大黒屋が怪しい男「アンディ山本」から入手した地図をきっかけに、2人は国をも手中に収める秘宝を求めて空飛ぶ船「白基地丸」で異国の地・埃及(エジプト)へと向かう。帰国後も赤穂浪士に襲われるなどの災難が続くが、突如として代官が将軍の落胤であることが判明し、次期将軍へと出世を果たす。これに対し、代官の就任を認めない水戸の副将軍・光圀が軍勢を率いて攻め込んでくるが、代官は最後の死闘の末に光圀らを撃破する。ついに天下を手中に収めたかに見えた代官だったが、最後に待ち受けていた無限に続く襖の連続に力尽き、その天下は一日と持たずに潰えるという結末を迎える。
本シリーズはPlayStation 2でナンバリングタイトルが3作発売されたほか、PlayStation Portable向けのスピンオフとして、4兄弟が立派な悪代官を目指して悪事を競うボードゲーム『悪代官漫遊記』や、その姉妹編で正義の味方側となって悪党を懲らしめる『悪代官漫遊記 正義の刃』などが制作された。また、2011年には豊丸産業からパチンコ台『CR悪代官』が発表されるなど、メディアミックス展開も行われた。

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