Tuxedo

Tuxedoのレビュー・評価・感想

Tuxedo
8

チル&程よいメリハリ=Tuxedo

ネオソールアーティストの『メイヤー・ホーソーン』と、ヒップホッププロデューサーの『ジェイク・ワン』。この2人が結成した『Tuxedo(タキシード)』は、Stones Throw Recordsからデビューした、コラボレーションユニットです。ジャンルは『ファンク』や『ディスコ』に分類されるのが一般的ですが、全曲通じてビート、リズムがとっても心地よく、強すぎず、速過ぎないので、個人的には『チルポップ』にカテゴライズしても違和感は無いかと思います。ダフト・パンクの『Get Luckey』や、ブルーノ・マーズの『Treasure』が世に広めた感のあるこれらのジャンルですが、それより数年早い2007年には、2人はこの聴き心地の良いジャンルを生み出し、この音楽を提供していたということにも驚きです。声質はほどよく低く、ほどよくシャープ。歌い方も良い意味で主張が少なく脱力感があるので、ドライブや作業中のBGMとしても最適です。中でも『Do it』という曲が、かなりおすすめです。他の多くの曲でも言えるのですが、ピアノの音がアクセントになっていて、ディスコミュージックらしからぬ爽やかさが特徴です。ミュージックビデオはあえて80〜90年代の映像を意識したような作りのものが多く、音とのミスマッチ感が逆に心地よく仕上がっています。このなんとも言えない不思議な感覚、ハマります。