mol-74

mol-74

mol-74(モルカルマイナスナナジュウヨン)とは、日本の4人組ロックバンド。自主レーベル「11.7」(イチイチナナ)に所属。
日常にある身近な感情をすくい上げる武市和希の透き通るようなファルセットボイスを軸に、北欧ポストロックを想起させる繊細で情緒的な音作りを特徴とする。2010年に京都にて武市和希(ボーカル・ギター・キーボード)、井上雄斗(ギター・コーラス)、坂東志洋(ドラムス)の3名で結成され、2017年に髙橋涼馬(ベース・コーラス)が加入したことで4人体制となった。2012年から自主制作でのアルバムリリースを重ねた後、インディーズで計5枚のミニアルバムを発表。2019年4月には、それまでのインディーズ時代の楽曲を網羅し、代表曲である「エイプリル」や「%」などを再録したファーストアルバム『mol-74』をリリースしメジャー・デビューを果たした。
2022年12月には自主レーベル「11.7」を設立し、翌2023年7月にレーベル第一弾となるミニアルバム『きおくのすみか』をリリース。同作を引っ提げて全国11箇所を巡る国内ツアーを敢行し、ファイナルの六本木EX THEATER公演を成功に導いた。さらに同年11月には通算3度目となる中国ツアーを全公演ワンマン形式で実施し、上海公演が即座に完売するなど海外でも高い人気を示した。その後、2025年5月24日をもって活動を休止した。
風変わりなバンド名は、高校時代に化学の本で見つけた「集合体」を意味する単位の「mol(モル)」に由来する。その語源である「molecule(モルキュール)」の読みを和製英語風にアレンジして「モルカル」とし、さらにメンバーが通っていた高校の住所「1-15-60」のハイフンをマイナスと見立てて引き算した計算結果である「-74」を組み合わせたものである。

mol-74のレビュー・評価・感想

mol-74
10

今、最も”聴きたい”ロックバンド mol-74

「mol-74」(読み:モルカルマイナスナナジュウヨン)は
2019年4月にメジャーデビューを果たした日本のロックバンドです。

メンバー
・武市和希(たけいち かずき)
ボーカル、ギター、キーボード担当

・井上雄斗(いのうえ ゆうと)
ギター、コーラス担当

・髙橋涼馬(たかはし りょうま)
ベース、コーラス担当

・坂東志洋(ばんどう ゆきひろ)
ドラム担当

このバンドはVo武市の美しいファルセットボイス(裏声)とそれを引き立てる
ミニマルで繊細なサウンドが重なった独特な世界観を特徴としているバンドです。

今回はmol-74の素晴らしいアルバムの中から、
いくつかご紹介させていただきたいと思います。

1作目
3rd album「越冬のマーチ」
このアルバムはまるで「冬の夜」をイメージさせてくれるアルバムです。
導入の楽曲であるインストゥルメンタルの「La」から始まり、
「グレイッシュ」「アルカレミア」などといった美しい楽曲たちが展開されていきます。
アルバムタイトルに「冬」と書かれている通り、全体的にサウンドに冷たさを感じますが、
そんな中に温もりのような、ほんのりとした暖かさを感じさせてくれるアルバムです。

2作目
5th album「kanki」
先ほど紹介した「越冬のマーチ」とは対照的にこのアルバムは「春」を感じさせてくれるアルバムです。
季節を連想させる楽曲もmol-74の特徴といえるでしょう。
春の暖かさ、爽やかさの中にもどこか喪失感を感じさせる「エイプリル」。
手拍子のフレーズが特徴的な「%」。
そして最後の曲として、花が咲いたことをイメージさせる「開花」で終わります。
人間は誰もが何かしらの不安や問題を抱えて生きています。
このアルバムはそんな私たちでも春に咲く花のようにきっと「生まれ変われる」
といったメッセージが込められているように聴こえます。

3作目
Major 1st album
「mol-74」
こちらの作品は彼らの記念すべきメジャー1作目です。
それとともに、インディーズの総集編のような役割も担っています。
ほとんどの楽曲が今までの楽曲を再度録音したものですので、
以前のものと聴き比べてみる、などといった楽しみ方もできます。
その中でも唯一新曲である「Morning Is Coming」は、
トランペットの音が特徴的で楽曲全体としては、とても静かな雰囲気であるものの、
聴く者に「希望」や「光」を見せてくれる楽曲です。
彼らのメジャー1作目として、とても相応しい作品であると思います。

最後に、彼らのライブについて少し書かせていただきます。
私はmol-74のライブに何度か足を運んだことがあるのですが、
彼らのライブは技術的にも、表現的にも、クオリティーが高いです。
ライブ会場には音楽を引き立てる照明や、会場ならでは音響があります。
それらが楽曲と一つになり、素晴らしい空間が作られています。
また、「ライブ」というワードを聞くと、「盛り上がるもの」「ダイブやモッシュが頻繁に起こるもの」
などといったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、mol-74のライブは観客は皆「棒立ち」状態です。
決して盛り上がっていないのではありません。
完全に世界に引き込まれているのです(一部賑やかな曲もあります)。
ですので、ゆったりと音楽を楽しむことができます。

音楽には様々な楽しみ方があります。
盛り上がったり騒いだりではなく、ゆっくり音楽を "聴きたい” 方にとっては
「mol-74」はとてもおすすめなバンドです。是非聴いてみてください。