伝説的ラッパーの成り上がりの物語
ラップに詳しくない人でも「エミネム」という名前は聞いたことがあるのではないだろうか。この映画はそんな伝説のラッパー、エミネムが成り上がっていくまでの序章を描く内容。
ラッパーとしては珍しい白人として周りからもバカにされ、家庭環境もよくない。そんななか仲間達とラップでのしあがっていくことを夢見て、日々生きているエミネム。まだまだ貧困が激しいアメリカで、住環境も仕事も明らかに貧困を感じさせる。
今有名人として名を馳せている人物も苦労していた過去、それがあるからこそ響く現在の言葉、それらが詰まっているこの映画。ついつい、非情な現実の中で戦っているエミネムを、だんだんと応援している自分に気が付く。エミネムの代表曲「Lose Yourself」が生まれたこの作品。歌詞を見てみても、「チャンスは人生1度きり。全てを捧げてやってみろ」というハングリー精神溢れる内容なのだ。現代日本において、日々社会の中でなにかと戦っている人がほとんどだと思う。そんな人に”もう少し自分も頑張ってみよう、このままじゃ終われない”そんな気持ちにさせてくれる。
ラップ好きな人なら、もちろん楽しめる、そしてラップを普段聴かない人も楽しめる、そんな作品である。