8 Mile / エイトマイル

8 Mile / エイトマイル

『8 Mile』とはラッパー、エミネムの半生を題材としたアメリカの映画。貧困層として生きる主人公ジミーがラップを通じてどん底の生活から這い上がろうとする様を描いたヒューマンドラマである。90年代後半、格差社会の広がったアメリカのミズーリ州デトロイトにあった貧困層と富裕層、黒人と白人を隔てる境界線「8マイルロード」を貧困層側から富裕層側へ超えようとするジミーの信念、家族、恋、友情、そして成長を描いている。2002年公開。

2wyano0225のレビュー・評価・感想

8 Mile / エイトマイル
7

伝説的ラッパーの成り上がりの物語

ラップに詳しくない人でも「エミネム」という名前は聞いたことがあるのではないだろうか。この映画はそんな伝説のラッパー、エミネムが成り上がっていくまでの序章を描く内容。
ラッパーとしては珍しい白人として周りからもバカにされ、家庭環境もよくない。そんななか仲間達とラップでのしあがっていくことを夢見て、日々生きているエミネム。まだまだ貧困が激しいアメリカで、住環境も仕事も明らかに貧困を感じさせる。
今有名人として名を馳せている人物も苦労していた過去、それがあるからこそ響く現在の言葉、それらが詰まっているこの映画。ついつい、非情な現実の中で戦っているエミネムを、だんだんと応援している自分に気が付く。エミネムの代表曲「Lose Yourself」が生まれたこの作品。歌詞を見てみても、「チャンスは人生1度きり。全てを捧げてやってみろ」というハングリー精神溢れる内容なのだ。現代日本において、日々社会の中でなにかと戦っている人がほとんどだと思う。そんな人に”もう少し自分も頑張ってみよう、このままじゃ終われない”そんな気持ちにさせてくれる。
ラップ好きな人なら、もちろん楽しめる、そしてラップを普段聴かない人も楽しめる、そんな作品である。