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イタリアの映画界が誇る、世界的な名作。
この作品を初めて見たのは中2の時の映画鑑賞で見て深い感動を受けました。イタリアの鉄道員一家の家族愛の物語。鉄道員の父で厳格、やさしい母親、父に反発する娘、幼い弟、どこにでもある平凡な家族が主人公、ビスコンティのような上流階級は出てこない。あくまでも庶民の話。給料の賃上げをめぐって組合はストに突入。しかし父はストには反対、列車を走らせる。組合は彼を糾弾し孤立無援、娘との関係も更に悪くなる。やさしく支える母親、父を尊敬の目で見る末の弟、ストはやがて解決。父も仕事に返り咲くが娘との間は、元のままだが……一応平和な家庭が戻るのだが、ある日の夕食一家団欒和気あいあい、父は寝室にギターを弾きながら鼻歌を歌い……静かに息を引き取る。家族の笑い声を聞きながら……。イタリアの小市民の家族を描いた歴史的名作。監督はピエトロ・ジェルミ・主演もし名演技、末の弟の子役がうまくて可愛い、音楽も名曲、今の若い人たちにはイタリア映画に触れるチャンスはあまりないのでしょうが実に不幸です。心を揺すぶられる名画を見ましょう。