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猫のミュージシャン
手っ取り早く説明すると、むぎ(猫)は、猫の着ぐるみを着て、パーカッションを演奏しながら軽快に歌う変わったミュージシャンだ。なぜ猫の姿をしているのかと言うと其れには理由(ストーリー)がある。
野良猫であったむぎはゆうさくという男性に拾われ12年余りの時を過ごしたが、別れの時が来てしまう。悲しみに暮れるゆうさくは、犬のジョンからむぎを天国から蘇えらせるヒントをもらう。一方その頃のむぎは天国をさまよっていた。そこで、むぎは神様と出会い、天国から下へ戻る条件として、「下に戻ったらゆうさく以外の人も楽しませなければいけない」と言われる。むぎは「それ、得意かもしんない」と快諾。そして、『肉球』と交換で、再び天国へ帰る為の『天使の輪』として『バウムクーヘン』を渡される。「食べてしまったり無くしたりしない様に」と神様から念を押され、むぎは天国から舞い戻り、ゆうさくの作ったぬいぐるみに入り、ミュージシャンとなる。
むぎ(猫)の歌う歌う歌はどれも心に染みる。『天国かもしんない』という歌は誰かが待っている場所へ帰りたくなるような歌だ。『AとBと』という歌は2つの道で迷った時に、何だか勇気を貰える歌だ。そして、『るすばん天国』という歌は、猫を飼っている人は思わず「あるある」と頷いてしまう、猫がやる大体のイタズラをコミカルに歌っている。むぎ(猫)は、ライブでの差し入れは食べ物や品物ではなく、「現金で」とお願いしている。この理由は、折角頂いた食べ物が、衛生上の問題で食べる事が出来なかったり、高価な物は頂く訳にはいかないので、という理由からで、頂いた差し入れの「現金」は動物の保護団体に全額寄付しているという事らしい。