ハロウィン(映画)

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不朽のホラー映画「HALLOWEEN」の魅力を徹底解説

ホラー映画の名作として語り継がれる1978年公開のジョン・カーペンター監督による映画「HALLOWEEN」。低予算で制作されながらも、圧倒的な影響力を持ち、今もなおホラー映画ファンから愛され続けています。この作品は演出・キャラクター・音楽まで、あらゆる要素が観客に強い恐怖感を与えました。
この記事では、映画「HALLOWEEN」の魅力や見どころを詳しく紹介し、この作品を知らない人にもぜひ観たくなるような情報をお届けします。

1. 「HALLOWEEN」の概要とジョン・カーペンター監督について

1.1 映画「HALLOWEEN」の基本情報
「HALLOWEEN」は、1978年にアメリカで公開されたホラー映画です。ジョン・カーペンターが監督・脚本・音楽を担当し、わずか30万ドルという低予算で制作されました。しかし、その年の大ヒット作となり、興行収入は4700万ドルを超える成功を収めました。
この作品は、のちに「スラッシャー映画」というジャンルを確立し、ホラー映画史に残る一大ブームを巻き起こしました。
「HALLOWEEN」は、殺人鬼マイケル・マイヤーズが主人公ローリー・ストロードとその仲間たちを襲う物語を描いています。ホラー映画の定番となる「無敵の殺人鬼」「若者を襲う」という構図を生み出し、後に続く多くの作品に影響を与えたことでも知られています。

1.2 ジョン・カーペンター監督の功績
ジョン・カーペンターは、「HALLOWEEN」によってホラー映画界に不動の地位を築きました。彼が見せた巧妙な演出は、予算の制約を感じさせないものです。低予算にもかかわらず、巧妙なカメラワークや音楽を駆使し、観客に息を飲むような緊張感を提供しました。
また、カーペンターが手掛けた音楽は、シンプルで不気味なピアノの旋律が映画全体を包み込み、恐怖感を一層高めています。

2. 「HALLOWEEN」のあらすじと設定

2.1 「HALLOWEEN」の基本的なストーリー
物語は1963年、イリノイ州ハドンフィールドという小さな町を舞台として始まります。6歳のマイケル・マイヤーズは、ハロウィンの夜に自分の姉を殺害し、その後精神病院に収容されます。しかし、15年後のハロウィンの前夜、21歳になったマイケルは病院から脱走し、故郷のハドンフィールドに戻ってきます。
彼の狙いは、ローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)という若い女性。彼女の友人や周囲の人たちを次々と襲い、じわじわと迫りくるマイケル。彼女は生き残るためにマイケルから逃れようと必死に抵抗します。

2.2 マイケル・マイヤーズというキャラクターの恐怖
マイケル・マイヤーズは、ホラー映画史に残るキャラクターです。彼は不気味な白い仮面をかぶり、無言で、次々と人々を襲います。彼の姿は人間でありながらも、その行動は異常で、正体不明の恐怖そのものを象徴しています。
また、彼がなぜ殺人を犯すのか、その理由が一切明らかにされないことで、観客は彼の動機を推測することすらできません。こうした謎めいたキャラクター性が、マイケルの恐怖を一層強烈なものにしています。

3. 「HALLOWEEN」の見どころと魅力

3.1 恐怖を引き出す演出
「HALLOWEEN」の大きな魅力の一つは、音楽と映像が絶妙に組み合わさり、恐怖を最大限に引き出している点です。ジョン・カーペンターが手掛けたピアノ音楽は、非常にシンプルでありながらも、その繰り返しが緊張感を増幅させます。この音楽が映画のキーシーンで流れるたびに、観客は不安と恐怖に包まれます。
また、カメラワークも見逃せません。カーペンターは、マイケル・マイヤーズの視点からのシーンや、遠くからじっと見つめるようなカメラアングルを多用し、観客に常に「見られている」感覚を与えます。映画全体を通して、不安感がゆっくりと高まる構成が巧みに演出されています。

3.2 スラッシャー映画の原点
「HALLOWEEN」は、ホラー映画のサブジャンル「スラッシャー映画」の先駆けとして知られています。このジャンルでは、マスクをかぶった殺人鬼が若者たちを次々と襲うという構図が典型的ですが、「HALLOWEEN」がまさにそのスタイルを確立しました。
この映画が与えた影響は、後に続く「13日の金曜日」や「エルム街の悪夢」などのホラー作品にも見られ、スラッシャー映画の定番となった「無敵の殺人鬼」と「若者たち」という設定を生み出しました。特に、ローリー・ストロードのような「最終的に生き残る女性」というキャラクター像は、多くのホラー映画で踏襲されています。

3.3 ジェイミー・リー・カーティスのブレイク
「HALLOWEEN」で主演を務めたジェイミー・リー・カーティスは、この映画をきっかけに一躍有名になり、「ホラークイーン」としての地位を確立しました。彼女が演じるローリー・ストロードは、控えめでありながらも勇敢なキャラクターで、観客の共感を呼びます。彼女がマイケル・マイヤーズに立ち向かう姿勢が、映画のスリルを一層高めています。

4. 観客を引き込む緊張感とサスペンス

4.1 積み重ねによる恐怖の高まり
「HALLOWEEN」は、激しいアクションや派手な特殊効果に頼らず、じわじわと恐怖を積み重ねていく演出の手法が特徴です。物語の序盤では、マイケルがゆっくりとハドンフィールドの町を歩き回り、ローリーを静かに見つめ続けます。彼がどこから襲いかかるのか分からない緊張感が、観客を徐々に恐怖の渦に引き込んでいきます。

4.2 サスペンスとホラーの絶妙なバランス
「HALLOWEEN」は、サスペンスとホラーの要素が巧みに組み合わさっています。映画が進むにつれて、観客はローリーと一緒に「次に何が起こるのか」という不安感を抱き、恐怖の緊張が高まります。マイケルの無表情で無言の存在が、サスペンスとホラーの両方の要素を融合させ、観客を最後まで引きつける力を持っています。

5. 「HALLOWEEN」がホラー映画に与えた影響とその後の展開

5.1 後続作品やシリーズへの影響
「HALLOWEEN」は、その後多くの続編やリメイクを生み出し、ホラー映画のシリーズものとして成功を収めました。1981年には「ハロウィンII」が公開され、その後もマイケル・マイヤーズはスクリーンに何度も登場しています。また、現代のホラー映画にも影響を与え、殺人鬼が若者を襲うという定番のストーリー構成は、「HALLOWEEN」から始まったと言っても過言ではありません。

5.2 「HALLOWEEN」と現代のホラー映画
ジョン・カーペンターの「HALLOWEEN」が与えた影響は、現代のホラー映画にも色濃く残っています。シンプルな設定と強烈なキャラクターによって、観客を恐怖に引き込む手法は、現代のホラー映画監督たちにも多大な影響を与えました。

6. 「HALLOWEEN」を今見るべき理由

6.1 時代を超えた普遍的な恐怖感
1978年に公開された映画ですが、「HALLOWEEN」は今なお強烈な恐怖を感じさせる作品です。物語のシンプルさ、恐怖の本質を突く演出は、色褪せることなく観客に衝撃を与え続けています。殺人鬼マイケル・マイヤーズというキャラクターの無言の恐怖は、時代を超えて共感できる恐怖です。

6.2 ホラー映画ファンにとっての必見作品
ホラー映画ファンにとって、「HALLOWEEN」はホラー映画の教科書ともいえる作品です。スラッシャー映画というジャンルを確立し、多くの後続作品に影響を与えたこの映画は、ホラー映画の基礎を理解する上で欠かせません。ホラー映画初心者にも、この映画を観ることでホラー映画の魅力が理解できるでしょう。

7. まとめ
ジョン・カーペンター監督の「HALLOWEEN」は、ホラー映画の歴史において重要な作品です。シンプルな設定と強烈な演出が観客に深い恐怖を与え、後のホラー映画に多大な影響を与えました。もしまだ観ていない方がいれば、この作品をぜひ鑑賞し、恐怖の原点を味わってみてください。

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ハロウィンを観た感想

40年前のハロウィンの日に、アメリカの街で起きた猟奇的な連続殺人事件。犯人のマイケルは、精神病棟で鎖につながれている。ジャーナリストであるデイナとアーロンの二人は、マイケルと話そうと精神病棟を訪れますが、マイケルは誰とも口をきかないとのことで、一切話そうとはしません。事件を生き延びた被害者であるローリーにも会いに行きましたが、彼女もまた多くを語りませんでした。そして事件は再び起こります。ハロウィンの前日に護送車が横転し、マイケルが野に放たれたのです。ハロウィン当日、40年前の惨劇が蘇ったかのように、マイケルは次々と人々を殺害していきます。相手が誰であってもためらいなく殺していますが、赤ん坊や小さな子どもは殺害対象ではないようです。しかしマイケルがここまで無差別に人々を殺害する理由については、一切語られません。最後まで動機は不明のままでした(おそらく動機はない、または殺害することそれ自体が目的)。ローリーはこの40年間、事件のことを片時も忘れずに、家の中にシェルターを作ったり、狙撃の訓練をしてきました。ラストでローリーと、ローリーの娘であるカレンと、カレンの娘であるアリソンの3世代が力を合わせてマイケルに打ち勝つシーンは見どころです。