ヤンキー君と白杖ガール / ヤンガル

ヤンキー君と白杖ガール / ヤンガル

『ヤンキー君と白杖ガール』(ヤンキーくんとはくじょうガール)は、うおやまによるラブコメ漫画。顔に傷のあるヤンキー青年と、弱視の女子高生の交流を描いたラブコメディである。2018年6月より漫画投稿サイトにて掲載が開始され、ニコニコ静画、pixiv、マンガハックにも投稿された。2022年2月に完結。作者公認の略称は「ヤンガル」。形式は4コマ漫画だが、物語が連続して展開される「ストーリー4コマ」である。
単なる恋愛物語にとどまらず、視覚障害をはじめとする社会の生きづらさや、「フツウ」とは何かというテーマを鋭く、かつ温かい視点で描いているのが特徴である。第5回『次にくるマンガ大賞』Webマンガ部門で14位にランクインしたほか、2021年には『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』のタイトルで、杉咲花主演でテレビドラマ化も行われた。
街のヤンキー・黒川森生(くろかわ もりお)は、ある日点字ブロックの上で道を塞いでいたところ、弱視の女子高生・赤座ユキコ(あかざ ユキコ)から白杖で尻を刺されてしまう。この最悪な出会いから始まった二人だが、森生はユキコの芯の強さと優しさに触れ、一目惚れする。
猛烈なアタックを続ける森生に対し、当初は戸惑っていたユキコも、次第に彼の純粋な内面に惹かれていく。二人の交流を通じて、森生は視覚障害者の世界や、社会の中で多様な人々が抱える生きづらさを知る。世界は多面的であり、様々な生き方があって良いのだと気づいた森生は、ユキコへの愛をさらに深め、共に歩んでいく。

ヤンキー君と白杖ガール / ヤンガルのレビュー・評価・感想

ヤンキー君と白杖ガール / ヤンガル
8

不良、障害、同性愛、虐待被害者たちの、普通の恋

名前を聞いただけで噂を知る人が逃げるような黒川が、弱視で白杖を使用して生活するユキコに惚れることから物語が始まります。

黒川は周りにいるのが敵と子分ばかりでしたので、他人との対等なコミュニケーションが苦手です。そのため、ユキコとのコミュニケーションも上手くはできず凹むことが多いですが、ユキコはそんな彼にも他の人と関わるのと同じように対等な関係として接します。
ユキコの人との関わり方は基本的に相手と対等で、相手を下に見ることも自分を下にすることもありません。障害を持っていると言えば、差別の対象になりやすい現実を否定できませんが、彼女のその姿は本当の平等主義者に見えます。

ユキコの同級生で弱視の女の子に好意を持った男性が彼女が走る道へ意図的に障害物を置くという事件が起きましたが、その加害者は日頃から虐待的な扱いを受け続けていることもあり、コミュニケーションの仕方を加害と被害でしかわからない青年でした。

同性が恋愛対象でありながら、社会的に同性同士の恋愛がいまだに偏見にさらされていることなどから想いを告げられない男性もいます。

健常者・障害者とも、お互いの身体的特徴や境遇により、困難な状況にありながらも人を愛し相手の幸せを願う様は、綺麗事だけではない人間の恋愛模様そのものに感じられます。