天地創造デザイン部 / 天デ部

天地創造デザイン部 / 天デ部

『天地創造デザイン部(天デ部)』とは2017年より、蛇蔵、鈴木ツタ(共同原作)、たら子(作画)が『月刊モーニングtwo』で連載している漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。万能の神様がいる世界を舞台に、神様から動物のデザインを依頼される天地創造社の個性豊かなメンバーの奮闘を描く。動物の完成する過程を描いたファンタジーコメディで、幅広い世代から支持されている。原作コミックスは累計発行部数30万部を超える大ヒット作品である。

天地創造デザイン部 / 天デ部のレビュー・評価・感想

天地創造デザイン部 / 天デ部
9

子供も大人も楽しめる内容

「神様が光、大地、海などの天地創造をした後、その場に暮らす生き物を作ろうとしたけど、面倒になったので下請けに出した」というあらすじからすでに面白くて、「確かにこんな始まり方だったらいいかも!」というようストーリーです。
作中に出てくる生き物は実在するものもおり、「この生き物はどうしてこんな姿をしているんだろう?」「なんでこの生き物はこんな生態なのだろう?」の疑問に対しても「あぁ、そういうことか!」などの納得のいく内容のものもあれば、「だからこの生き物は実在しないのか!」という理由も面白い。勉強になるものもあれば「実在してるんだ!知らなかった!」などのワクワクするような内容も多く、動物だけではなく、虫や植物なども登場するので、飽きることなく見ることができます。

個性的なキャラクターも多く、神様のラフさも極まり、いろんな意味でホワイト、いろんな意味でブラックな会社なんだろうなと思わせるような内容となってます。
有名なアニメにも出演している人気声優が声を演じており、動物好き、図鑑好き、何も考えずに笑いたい、考察系のアニメが見たい、子供と一緒に見て家族内で共通の話題にしたいなどなど、様々な面でも活躍できる内容となっているため、子育てママたちにもお勧めです。

天地創造デザイン部 / 天デ部
8

小学生が生物へ興味を持つのにオススメ

「地球上にいる生物が、もしデザイナーさんによるデザインを基に作られたら」をコンセプトに描かれたマンガ。
進化論とは別に、神様(クライアント)の要望に合わせて動物や植物デザイナーさんたちが奮闘する。「生殖に特化」「見た目を重要視」「機能性を第一に」といった様々な要望を取り入れながら、新しい生物を作り出す。
小学生たちが疑問に思っている生物のアレコレを詳しく説明してくれたり、また新しい着眼点を導いてくれる。

キリンが首が長くて、ゾウは鼻が長いけど、それぞれメリットやデメリットはないのか。
動物はみんなメスが子供を産むけれど、オスが子供を産む動物はいないのか。
龍やユニコーンは想像上の生き物だけれど、なぜ現実にはいないのか。
そういった身近な動物の不思議や、普段は何とも思っていなかったところに動物としての工夫がある、というのを教えてくれる。

そのデザイナーさんたちは人間の形をしているので、「その人間はどこからきたのか」と思わなくはないが、神様のいる世界なのでそれはそういうものだと思えば楽しめると思う。
また「クライアントからのムチャブリに耐えるデザイナー」という形も、現在の社会の仕事状況になぞらえているので洒落っ気がきいている。