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小学生が生物へ興味を持つのにオススメ
「地球上にいる生物が、もしデザイナーさんによるデザインを基に作られたら」をコンセプトに描かれたマンガ。
進化論とは別に、神様(クライアント)の要望に合わせて動物や植物デザイナーさんたちが奮闘する。「生殖に特化」「見た目を重要視」「機能性を第一に」といった様々な要望を取り入れながら、新しい生物を作り出す。
小学生たちが疑問に思っている生物のアレコレを詳しく説明してくれたり、また新しい着眼点を導いてくれる。
キリンが首が長くて、ゾウは鼻が長いけど、それぞれメリットやデメリットはないのか。
動物はみんなメスが子供を産むけれど、オスが子供を産む動物はいないのか。
龍やユニコーンは想像上の生き物だけれど、なぜ現実にはいないのか。
そういった身近な動物の不思議や、普段は何とも思っていなかったところに動物としての工夫がある、というのを教えてくれる。
そのデザイナーさんたちは人間の形をしているので、「その人間はどこからきたのか」と思わなくはないが、神様のいる世界なのでそれはそういうものだと思えば楽しめると思う。
また「クライアントからのムチャブリに耐えるデザイナー」という形も、現在の社会の仕事状況になぞらえているので洒落っ気がきいている。