大学の若大将

大学の若大将

『大学の若大将』(だいがくのわかだいしょう)とは、1961年7月8日に公開された加山雄三主演の日本映画。後に1960年代の日本映画を代表する人気作品となる「若大将シリーズ」の第1弾である。監督は娯楽映画の名手である杉江敏男。主演の加山雄三はこの作品を機にスターへの道を歩み始め、当時端役が多かった田中邦衛もシリーズに欠かせないキャラクターとして地位を確立した。また、ヒロインを演じた藤山陽子のデビュー作でもある。
ストーリーは、麻布の老舗すき焼き屋「田能久」の長男で、京南大学水泳部のエースである田沼雄一(若大将)を中心に展開する。雄一はギターや喧嘩に強く、仲間思いで豪快な性格だが、謹厳実直な父・久太郎とは店の経営方針を巡って衝突が絶えない。ある日、バスで老婆を助けた際にチンピラと乱闘騒ぎを起こしたことや、アルバイトが露見したこと、さらに妹を庇って店の金を使い込んだと誤解されたことなどが重なり、雄一は父から勘当を言い渡されてしまう。
家を出た雄一は、芦ノ湖畔の貸しボートハウスで住み込みのアルバイトを始める。そこで、以前助けた女性・中里澄子と再会し仲を深めるが、彼女を狙う悪友の「青大将」こと石山新次郎が何かと邪魔を図る。そんな中、雄一はボートで溺れかけていたデパートの社長親子を救った縁で、社長令嬢の千枝子とお見合いをすることになる。雄一は千枝子に恋心を抱くマネージャーの多胡のために、自らキューピッド役を買って出て見合いを台無しにするが、その現場を目撃した澄子は誤解から嫉妬に狂ってしまう。

大学の若大将のレビュー・評価・感想

大学の若大将
8

現代では失われた男らしいというかっこよさ

若大将シリーズ第一弾。1961年公開。主演は加山雄三。

1960年代の大阪を舞台とした青春群青劇。大学生である主人公田沼雄一が、部活、恋愛、家庭問題において奮闘する様子を描く。

この映画の魅力はなんといっても、加山雄三が演じる主人公のかっこよさにつきる。実家がすき焼き店を営んでいて、その跡取り息子なために、周りからは若大将と呼ばれている。しかし、若大将とみなに言われるゆえんはそれだけではない。

堂々としているけど、傲慢ではない。自然と場の中心にいるけど、一人のときはどこか孤独感を感じさせる。そんな男の憧れを主人公は体現している。また、外見も男らしい魅力に溢れている。特に水泳部での活動のシーンでは、よく日焼けされた、自然な肉体美を披露してくれる。

物語の展開はスピーディーで飽きることがない。基本的にはコメディタッチで笑えるシーンが多い。部活、恋愛、家庭と様々な場所で若大将が活躍したり、ときには失敗する姿を、笑いあり涙ありの演出で楽しむことができる。

この映画を見終わったら、主人公の姿に、男なら憧れ、女ならときめきを感じるだろう。物語の中に没入し、言葉遣いもうつってしまうかもしれない。

まず、見て損はしない作品である。多くの人がシリーズの続きを見たいと思うだろう。