ずーっと ずっと だいすきだよ

ずーっと ずっと だいすきだよ

『ずーっと ずっと だいすきだよ』は、1988年に発売されたハンス・ウィルヘルム作の絵本作品。日本語版においては、久山太市が翻訳を担当した。幼い「ぼく」と、「ぼく」の飼い犬のエルフィー が一緒に成長していく過程と、やがて二人の間に訪れる死別という大きな別れを描く。英語版では『I’ll Always Love You』のタイトルで主にアメリカ、イギリスで長く読み継がれているロングセラーとなり、日本でも1988年の出版以降、何刷にも及ぶ版を重ねて多くの親子に愛され続けている。国語の教科書にも採用され、小学校の授業でも扱われてきた。「死」というテーマを直接的に扱いながらも、悲しみだけでなく、他者を愛することや、気持ちを伝えることの大切さを考える教材絵本として高い評価を集めている。

ずーっと ずっと だいすきだよのレビュー・評価・感想

ずーっと ずっと だいすきだよ
10

子どもに読み聞かせしたい泣ける絵本

愛する者との死別がテーマの絵本。読み終わりはすぐにでも、誰か自分の大切な人に「だいすきだよ」と伝えたくなる一冊。
物語は少年と愛犬のお話。毎日少年は愛犬に「だいすきだよ」と話しかける。ある日を境に衰弱していく愛犬。死を迎えるその日まで少年は「だいすきだよ」と話しかけ続けた。愛する者との別れは、例外なく悲しいものではあるが、毎日、感謝や愛を声に出し伝え続けた者と、伝えなかった者には、死に対面した時の感情は少なからず違う。
私自身、この絵本に出会っていたお陰で、中学生の頃亡くした祖父に死の直前まで「だいすきだよ」「いつも、ありがとう」と伝えることができた。もちろん、葬式時には恥ずかしさなんかは微塵も感じず、大声で泣いた。でもそれは別れへの涙。伝えれば良かった、などという後悔の涙はなかった。周りから、こういった愛を伝えることの意味を教えるのは、少し難しく私は感じる。実際に、私も子どもへ死について、愛について、教えるのは難しく言葉にしづらいと感じた。だが、この本をきっかけにすれば、案外簡単なことにも思える。もちろん、子ども達には今日くるかもしれない別れについて考えされるために早く手にとってほしい。そして、毎日を忙しく過ごす大人にも一度立ち止まって読んでほしいと思う。恥ずかしさもあるとは思うが、誰かに思いを伝えるきっかけになるだろう。