大脱走

大脱走のレビュー・評価・感想

大脱走
10

自由を求めて命を懸けた男達の実話を基にした戦争映画

この映画は1963年にアメリカで公開された実話を基にした戦争映画です。
これは、第二次世界大戦中に実際にドイツ軍の捕虜として収監されたポール・ブリックヒルと言うオーストラリア空軍所属のパイロットが書き記した捕虜収容所で体験した脱走計画の詳細を基にした作品となっています。

古い映画のため見たことがない人でもこの映画のテーマソングである大脱走マーチは聞いたことがあるかと思われます(黒ウーロ〇茶のCMのあれです)。

この映画の内容を簡単にまとめるととあるドイツ軍の捕虜収容所に収監された連合軍兵士達があの手この手を使って収容所からの脱走を目指す話となっています。
この脱走を目指す兵士たちは全員で250名にも上りその脱走人数の多さや、脱走に至るまでの計画の綿密さそして規模の大きさからこのタイトルである大脱走につながってきます。

出演している俳優もスティーブ・マックイーンやチャールズ・ブロンソン等当時の大スターがそろい踏みとなっており、その豪華俳優陣が繰り出す会話劇や脱走に至るまでのトラブルやそこをどう乗り越えていくのか。
捕虜収容所に収監されていることから決して楽観視できる状況ではないはずなのにBGMも相まってどこか見ていて楽しげな気持ちになってくる事もあれば、仲間の死といった悲劇的な展開。

2転3転もするストーリーは上映時間が172分もあることを感じさせない程引き込まれる魅力があります。決してハッピーエンドとは言えない結末ではありますが、一度は見ておいて損はない映画だと思いますので週末の時間が空いているときにでもぜひ一度見ていただけることをお勧めします。

大脱走
7

コロナ蔓延で自宅待機中に見てほしい作品

時は1940年代、第2次世界大戦中、ドイツ軍捕虜としてアメリカ人が収容所に入れられたところから物語が始まる。
収容所での監視及び労働の生活はアメリカ人捕虜に精神的かつ肉体的苦痛を与え続け、未来には絶望しか考えられない状態だった。
そんな中、スティーブン・マックイーン演じるアメリカ人捕虜が収容所からの脱走計画に未来への希望を見出す。脱走計画は単純なもので、収容所の看守の目を欺き、牢の地下から有刺鉄線が張り巡らされている収容所の壁の外まで穴を掘り続け、トンネルを完成させる事だった。
幾月も小さなスプーンなどでトンネルを削り、木の板から作った台車とロープを用いることでトンネル作成の為に邪魔な土を牢の中に出しては隠す。この作業の繰り返しが実を結び、外に繋がるトンネルが完成された。
ドイツ軍に屈し、脱走に反対する捕虜もいたのだが、完成時にはそのような者まで脱走への希望を抱き、暗いトンネルの中で皆が喜ぶ明るい光景が描かれた。
看守の目を欺いて穴を掘る作業も緊張シーンの連続だったが、完成してからが本番、大脱走の開始になる。

暗い深夜に作戦を決行。
最初はドイツ兵の目からうまく逃れたのだが、やはり大勢となると櫓から監視しているドイツ兵に見つかり銃殺される者もいた。
運よくトンネルを出てバイクに乗り込んだアメリカ人捕虜はカーチェイスを展開することになる。

最終的な生存者はわずかだったが、現実世界でコロナウイルス蔓延の中、視聴者達は如何に未来に希望を見出すか?という部分も考えさせられる作品だと思える。

大脱走
10

大脱走

いわゆる実録もの、第2次世界大戦を舞台にした、群像ドラマ。連合軍捕虜に、頭を痛めたナチスが、面倒な捕虜を一箇所に集めて監視すれば面倒なことを防げると思い、実行した。しかしながら相手の捕虜の方が、一枚も二枚も上手であった。脱走のプロが集まる者たちが、このまま何もしないわけもなく、着いたその日に問題を引き起こす。日本人の場合と違って白人というか西洋人は我々と考えが違いすぎることに、この映画を見て気付きました。白人のバイタリティーのすごさ、反骨精神の強さ前向きな気持ちの持ち方、白人は個人主義といわれますがいざとなったら集団になっても力を発揮できる人たちなのだと思いました。その中で一番象徴的な人物が、スティーブ・マックイーンふんするヒルツではないかと思います。この男のなんとたくましいことか。逃げて逃げて、何度つかまっても決してあきらめない精神力には映画を見ながら何度も拍手を送ったものか。もちろん他のメンバーの人たちもつわものばかりで、ナチ相手に命懸けで勝負を挑み人間としての尊厳を掛けた戦いをくり広げるさまをナチ相手に挑むのです。この映画の面白さを日ごろ平和だ反戦だといっている人たちに見せたら、なんというか見ものです。