DOOM / ドゥーム

2016年のゲーム

DOOM / ドゥームのレビュー・評価・感想

DOOM / ドゥーム
8

FPS(ファースト・パーソン・シューティング)ゲームの代名詞になって、世界中で大流行したゲーム「DooM」を原作にして、映画化した作品です。孤立した火星の研究所を舞台に、遺伝子操作で誕生したモンスターと宇宙軍海兵隊の戦いを描きます。

ある程度の年齢の人で、ゲーム好きならば、かつてパソコン・ゲームから始まって、各種家庭用ゲーム機にも移植され、世界中で大ヒットしたFPSタイプのシューティング対戦ゲームである「DooM」の名前を聞いた事のある人は多いだろう。
この作品は、ゲームの設定と物語をヒントに、オリジナル・ストーリーで映画化した作品です。

ゲームの物語というのは、あくまでも、ゲーム・プレイの為の動機づけに他ならず、あくまでも、ゲームが主で、物語が従です。あってないような物語性なので、映像作品にする時は、潜在的な観客であるゲームファンに怒られないようにしながら、かつ、映画としての物語性も充実させて、一本の映像作品として完成させないといけません。
こう考えると、ゲーム原作で成功している作品というのは、数える程しかありません。バイオハザード・シリーズや、サイレント・ヒルは、その数少ない成功例と言えるでしょう。

そういう視点で観た場合、「ドゥーム」は、うまくまとめた印象が強い作品です。
まず、シュチエーションとして、隔離された研究所、迷路のように複雑な通路、異形のバイオ・モンスターの襲撃、男の子の厨二心をくすぐる、ごっついビーム兵器など、基本的なアイコンを押さえた上で、適度に複雑な謎とアクション映画として面白さを損ねない、ハイテンポな物語進行を両立させています。

明らかなサービスとして、ゲームの「DooM」に出てきそうな一人称視点の戦闘シーンを入れて、判る人には判るサービスも忘れずに入れています。特記して優れた作品としての特色はありませんが、アクションを普通に面白く撮れるというのは、やたらと深刻なテーマ入れてきて、純粋に楽しめる作品として失敗している映画が多い中で、ニーズを確実に掴んで、求められる観客層向けにキチンと仕上がっています。
観て損をしたと思う事は、無いと思います。

DOOM / ドゥーム
10

伝説的FPSの新たな門出

このゲームは最高だ。いわゆるFPSと呼ばれる一人称視点で敵を撃つゲームだがアクションゲームとしてこのゲームは面白い。
まずはグローリーキルと呼ばれる敵にとどめを刺すアクション。これが良い。
敵を撃ちまくっていると弱る。そうするとグローリーキルが出来るようになるのだ。こいつを使うと主人公は即座に敵の目の前に移動し完膚なきまでにぶちのめす。敵は人類に問答無用で襲いかかってくる化物、デーモンなのでかなりスカッとすること間違いなしだ。
こいつらは何様か知らないがとにかく目についた人間を殺しかなりの被害を出している許せない奴らだ。さらにあろうこと我が物顔で舞台である火星を闊歩していやがる。
それを銃ではなく己の拳で無慈悲に叩き潰せるのがグローリーキルというわけだ。モーションは多様で様々な手段を以てデーモンをぶっ潰すので見ていて飽きない。しかもデーモンをグローリーキルで倒した時には体力の回復アイテムも出る。
これが何を意味するかというと、ピンチになるほど敵に突っ込んでグローリーキルを叩き込むというゲームバランスになっているのだ。
「ピンチ?退くな!デーモンをぶっ殺せ!そうすればお前は生き残れる!」そんな制作陣のメッセージがひしひしと伝わってくるようだ。
俺のようにとにかくデーモンを倒したくてうずうずしている奴がいるならこのゲームをやっておけば間違いない。心得ている制作陣が作り上げた伝統あるFPS、DOOMが君をもてなしてくれるだろう。