唾奇

唾奇のレビュー・評価・感想

唾奇
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沖縄産んだ“カス”で“チル”なラッパー・唾奇

HIPHOPっていかつい人がオラオラしているイメージありませんか?

「なんとなく悪くて怖そう…」「捕まる人が多い…」なんて固定概念を覆してくれる“チル”なラッパー「唾奇」をご紹介します。

2017年に発売された『Jasmine』というアルバムで大きな注目を受け、それまでの“ラッパーといえばヤンキーの文化”というイメージを変えた先駆けとなる人物です。

ゆるく聞けるおしゃれなビートに、自身を“カス”と表現するリリックを乗せた曲は日常的に聞ける心地よさが魅力。
唾奇の活躍以降、いわゆる“チルいラッパー”が流行りとなるほどの業界に影響を与えました。

また、2023年にRed Bull主催のマイクリレー企画『Red Bull RASEN』では、同郷である沖縄のラッパーと出演し、97万回以上の再生数を記録しています。

ちなみに唾奇という名前のは、漫画『ソウルイーター』のキャラクター『椿』から由来しており、そのまま使うとホストのような印象があるため、あえて汚い「唾奇」という当て字にしているのだとか。

評価は10段階中9点。

「幻のポケモン」と呼ばれるほど神出鬼没で、意欲的に活動をしていないものの、準備期間の長さだけ次回の楽曲もすばらしいのではと期待がかかるアーティストです。

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沖縄が誇るラッパー唾奇まとめ

沖縄を代表するヒップホップクルー604の一員でもある唾奇(つばき)。
徐々にメインストリーム化するメローでチルなヒップホップの先駆けといっても過言ではない。
2017年に発売したアルバム『Jasmine』が大ヒット。天才ビートメーカーSweet Williamが手掛けるメローでジャジーなトラックの上に唾奇の気張らない等身大のラップを乗せた極上の作品に。これを聴かずして何も語れないはず。その他韻シストのBASIの作品でもある「愛のままに」で客演として参加したMVが日本のヒップホップ界ではメガヒット級のYouTube1000万回を突破するなどあらゆる方面から引っ張りだこのアーティストなのだ。

幼い頃は生活が苦しい家庭環境で育っておりお婆ちゃん子だったと自身で公言。
当時はダンサーとしてキャリアをスタートさせたが周りの友人、先輩の影響でラッパーへ転身。徐々に自身で作品を作り上げていった。先程出て来た604が彼の所属クルー。Manhattan Recordsが所属レーベルとなる。國枝真太郎が主宰するPitch Odd Mansionは沖縄のクリエイター集団であり当時から唾奇を支えて来た同士達である。
2017年以降自身のアルバムはリリースしていないがとにかく他のアーティスト楽曲の客演が多いのも特長であり今後の活動も目が離せないアーティストの一人である。