ザ・マジックアワー / The Magic Hour

ザ・マジックアワー / The Magic Hour

『ザ・マジックアワー』とは三谷幸喜が脚本・監督したエンターテインメント映画である。佐藤浩市の主演映画で妻夫木聡や深津絵里など豪華キャストが多数出演している。三谷幸喜が監督する4作品目の映画で、第32回日本アカデミー賞で4部門にノミネートされた。マフィアの天塩商会が牛耳る港町の守加護。彼らの怒りを買ってしまった備後は、助かるために三流俳優の村田を騙し、映画撮影と称して殺し屋のデラ富樫を演じさせる。天塩の者たちに村田が偽のデラ富樫だとバレないよう備後が四苦八苦する、大ヒットコメディ映画。

ザ・マジックアワー / The Magic Hourのレビュー・評価・感想

ザ・マジックアワー / The Magic Hour
10

豪華キャストも脚本も大満足!

三谷幸喜脚本・監督のこの映画は、主演の佐藤浩市をはじめ、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか
西田敏行ほか、ゲスト出演者が豪華!三谷監督お得意の舞台を思わせるコミカルな展開で、見ていて飽きない映画です。

物語は、ナイトクラブの支配人を務める備後(びんご)が、ギャングのボスから伝説の殺し屋「デラ富樫」を見つけてくるよう命じられるところから始まります。
自分の命と引き換えなので必死な備後は、無名の役者に映画の撮影と?をついて「デラ富樫」を演じさせるアイデアを思いつきます。この無名の役者が佐藤浩市演じる村田。
何も知らず、本当の映画の撮影だと思い込み、ギャングにたじろぎもせず大胆なアクションを繰り広げるシーンは笑わせてくれます。ナイフをペロリと舐めるシーンも見どころのひとつ。
そして、これは映画の撮影ではなかったんだと気づいてからが、また面白いです。

「マジックアワー」とは、この映画では「誰にでもある『人生で最も輝く瞬間』」を意味するそうです。とにかく最初から最後まで、本当に楽しませてくれる映画です。
中国でも2022年にリメイク。なんと7か月も上映され大ヒット作になりました。
豪華キャストも脚本もすべて満足させてくれる映画です。

ザ・マジックアワー / The Magic Hour
8

すれ違いコントみたい。

日本にギャングがいるのかとか多々おかしいところはありますが、面白かったです。アンジャッシュのすれ違いコントよろしく、互いに別のことを言っているのに、通じちゃってるのがおもしろいです。
佐藤浩市さん演じる村田はなぜ売れなかったのかわかる男でした。なんか演技がくどいです。最初、唐沢さん演じるベテランが嫌がるのもわかります。でも、映画への愛は本物で、三谷幸喜さんが好きそうな役柄です。
あと、私が好きなのは寺島進さん演じるギャングです。彼と村田の掛け合いはまるでコントでした。ギャングで怖そうだけど、村田にちょっと押されぎみなところがよかったです。
映画のつもりだけど、実は本物という話で、話自体は無茶苦茶でした。最終的な帰結なんて、これでうまくいくのかと思えるものでした。でも、それでも、見てよかったなと思います。映画の撮り方みたいなのもちょっとわかるし、劇中のセットのような街並みもきれいです。こんなところで生活していたら、毎日芝居がかっちゃうかもなと思いました。
ただ、マジックアワーという時間帯の素晴らしさが、あまり活かされてなくて、題名に偽りありという感じです。もう少し、そこに意味を持たせてほしかったです。

ザ・マジックアワー / The Magic Hour
10

コントのような笑える映画

三谷幸喜さんが、監督、脚本を務める映画です。
物語は、田舎のマフィアの備後が、ボスの愛人に手を出してしまい、それがボスにバレて殺されそうになるところから始まります。
何とか逃れようとする備後は、ボスが探しているというデラ富樫と知り合いで、すぐに連れてくるから助けて欲しいとウソをつきます。
一時の猶予を与えられるも、デラ富樫とは誰も姿を見たことがない幻の殺し屋でした。
どうしてもデラ富樫を見つけられない備後は、偽物を連れていこうと言い出します。
そこで目をつけたのは売れない俳優の村田でした。
村田には、映画の撮影をするから、デラ富樫という殺し屋を演じて欲しいとお願いします。
始めは不信感があったものの何とか快諾し、ボスの元へやってきます。
本物のボスのことを俳優だと思って、殺し屋を演じている村田と、俳優のことを本物のデラ富樫だと思っているボスが、お互い勘違いしたまま、なぜか会話がかみ合いながら話が進んでいく展開は、まさにコントのようです。
次第にボスは村田のことを気に入り、村田も映画の撮影が上手くいっていることを実感。
ウソがバレないかヒヤヒヤしている備後と、それに振り回される周りの人達。
それぞれの思いや勘違いが、最後に素晴らしい結末を迎える、愉快で楽しめる映画です。