『復讐』
『ザ・フォーリナー/復讐者』は、イギリスと「UDI」と呼ばれる独立を求めるアイルランドの過激派による抗争に、中国レストランを経営する家族が不運にも巻き込まれてしまうというストーリー。
主人公はジャッキーチェン演じるクァン・ノク・ミン。娘が卒業式に着るドレスを買いにブティックに送っていったところ、娘が目の前で爆破テロに巻き込まれてしまう。娘を失ってからのジャッキーチェンの表情や雰囲気が、優しいイメージとは全く違い復讐に燃え、何としてでも犯人を自分で捕まえるという決意が見て取れる。クァンは自分で犯人を追い、ピアース・ブロスナン演じる北アイルランド副首相リーアム・ヘネシーが関わっているという結論に至る。そしてクァンは自分の家族の写真を燃やし復讐の鬼となっていく。ベトナム戦争時代にアメリカの特殊部隊に所属していたクァンは、持てる知識を全てを使いリーアムを追い詰めていく。子を想う親の力は凄まじいという事を思い知る作品だ。その上、監督はあの「007」シリーズで知られるマーティン・キャンベル。戦闘シーンはお手の物で、迫力があり興奮やヒヤヒヤさせられるシーンが各所に散りばめられている。中国レストランのオーナーの老人1人が政府の長官を追い詰めていく、現実では考えられないようなストーリーが何故か気分をスッとさせてくれる。アクション映画が好きな方やジャッキーチェンのファンは必見だろう。