水の館

水の館

『水の館』とは、小花美穂による少女漫画。同作者の人気漫画『こどものおもちゃ』の作中に登場する映画『水の館』を番外編として単行本化した作品。『こどものおもちゃ』では倉田紗南(くらた さな)と加村直澄(かむら なおずみ)が主演したホラー映画作品となっており、ストーリーのところどころで『こどものおもちゃ』とリンクしている。
14歳の鈴原浩人(すずはら ひろと)は交通事故で両親を亡くし、一人きりになった。しかし、6年前に自分と同じ14歳で失踪した兄・正人(まさと)が生きていることを知る。兄の行方を捜しているうちに、兄と同じく失踪した正人の彼女・園田真子(そのだ まこ)と、友人の中川美和(なかがわ みわ)がいることが判明。浩人は美和の祖父の話を頼りに、兄達が出かけた館を見つけるためにある森へ入り込む。しかし道に迷い行き倒れた浩人は、そこである美少女と出会い、不思議な館へと誘われるのだった。

水の館のレビュー・評価・感想

水の館
7

「こどものおもちゃ」から生まれた作品

小花美穂先生が描く人気漫画「こどものおもちゃ」。
人気子役として活躍する倉田紗南が、学校生活で起こるいじめや先生いびりなど、色々な問題と向き合っていく物語です。
こどちゃの中では、紗南ちゃんが出演するという作品としてサラッと出てくるだけですが、それを小花美穂先生が一つの作品に仕上げました。
両親が亡くなり、行方不明になっている兄を探しにある別荘に来た主人公の男の子。
兄、兄の友達の女性、そして自分と同じくらいの年齢の女の子がいました。
せっかく来たのに兄は「今すぐここから逃げろ」と主人公を追い返そうとします。
そして、主人公が見た兄の写真には確かに3人が写っているのに、なぜ女の子だけ年を取っていないのか。その謎が、ストーリーが進むにつれて段々と解き明かされて行く、という少しミステリーな要素が描かれています。
その女の子の役を紗南ちゃんが演じています。
少し怖さのあるストーリーで、水の館単品でも楽しめる作品です。
もちろん「こどものおもちゃ」を知っている方も、ストーリー&紗南ちゃんが演じている、という二重で楽しめる作品になっていると思います。
最後の、燃えた館から紗南ちゃんが出てくるシーンは、漫画ながら圧巻です。