辛いけど見応えはある。
なんだかとても暗い話でした。出てくる人、出てくる人、ちょっと「ん?」と思える性格です。
円は暴力男で女を人と思ってないし、千種の母である仁子も子どもを置いてきた理由が円の子だからとか、そりゃあ千種も歪むわと思いました。
この血のせいで、どうしようもないんだと思いながら育ったなんてかわいそうです。
千種はすごく悩んでて、でもどこかで暴力に憧れもあって、なんか不安定で、見ていて辛くなりました。
母に捨てられるなんて、一番辛いと思います。
でも、あの男の子どもならいらないとか、現実にあることだろうなとも思います。
時代が昔なこともあって、雰囲気のある映画でした。
また、千種役の菅田将暉さんがよかったです。
まだ、若い頃なので、演技が今よりも下手なところもあるのですが、10代の役とは思えない色気があり、雰囲気のある役者さんです。
こりゃあ、人気俳優になっていくよなと思いました。
暴力父役の光石研さんもやっぱりうまいし、役者がいい作品でした。
女に暴力を振るう場面もあり、ちょっと見ていて嫌な気分になる作品ですが、見応えのある作品でした。原作も読んでみたいです。