真・女神転生 / Shin Megami Tensei

真・女神転生 / Shin Megami Tensei

『真・女神転生』(しん・めがみてんせい)とは、1992年10月にアトラスより発売されたスーパーファミコン用ソフト。1993年にはPCエンジンSUPER CD-ROM2版、1994年にはメガCD版、2001年にはPlayStation版、2003年にはゲームボーイアドバンス版が発売された。ナムコから発売されたファミコンソフト『デジタル・デビル物語 女神転生』『デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ』のゲームシステムが継承されているが、設定は見直され一から制作されたゲーム作品となっている。
舞台となるのは199X年の東京。主人公は、悪魔が出没し始めた東京で、神と悪魔の壮大な戦いに巻き込まれていく。
RPGといえば「勇者が魔王を倒し世界を救う」という勧善懲悪や英雄譚的描かれ方が主流であったが、本作はその王道から外れており、これまでの主流ストーリーのアンチテーゼ的な位置にある。

真・女神転生 / Shin Megami Tenseiのレビュー・評価・感想

真・女神転生 / Shin Megami Tensei
7

ハマるととことん面白い

『女神転生シリーズ』については派生作品はプレイしたことはあるが、本シリーズを遊んだことはなかった。
Nintendo Switchでスーパーファミコンのゲームが遊べるオンラインサービスがあり、その一覧の中で不気味な雰囲気を放っているパッケージに興味が湧いたので今更プレイしてみた。

東京に住む主人公が、怪しげなメールを受け取るところから物語は始まる。
突如町に現れた悪魔たち。
日常は、非日常へといとも簡単に変化していく。
昔のゲームだから致し方ないのだが、演出は正直乏しい。
しかし、印象に残る場面が多く、話が進むに従ってゲームの世界観に容易く飲み込まれてしまった。
そして選択肢によっては結末が変わっていくものがあり、さらに深みにハマってしまう。
善悪では測れない。
そういうストーリーが魅力的なゲームではあるが、その点、人を選ぶ作品かもしれない。

戦闘はターン制。
そのあたりは他のRPGゲームと変わりないが、他とは違うこの作品の特徴は「悪魔と会話できるところ」である。
会話することによってその悪魔を仲間にすることができたり、お金やアイテムなどを貰えることができる。
もちろん、リスクもあるが、その駆け引きが面白い。
そして仲間にした悪魔をほかの悪魔と合体して、別の悪魔を作ったりもできる。

不親切な点は、ゲーム内では技やアイテムや状態異常の説明がないところだと思う。
敵のエンカウントが多く遊びにくいと思うが、オート戦闘ができるので、テンポをあまり損なわず遊べる。

慣れるまでに時間が必要で人を選ぶ内容だが、慣れるととことんハマれるゲームだと思った。

真・女神転生 / Shin Megami Tensei
9

悪魔を使役して戦うRPG

本作は東京が舞台のRPGです。
ある日を境に東京に悪魔が現れ、人に襲いかかってくるようになります。そこに主人公のPCに1通のメールとプログラムが送られてきます。それが「悪魔召喚プログラム」で、これを駆使して主人公は生き延びていきながら様々な登場人物たちと会い、自分のスタンスを決めていきます。
最大の特徴はこのスタンスを決めていくという所で「神の名の下に完全管理社会を目指すロウ」と「悪魔と人間の共存を目指すカオス」、そしてその中間といってもいい調和を大切にするニュートラルのいずれかに属して戦っていくことになります。
この作品が素晴らしい点は他のRPGにありがちな勧善懲悪を廃したところだと思っています。単純に悪魔が悪いから倒さなければならない、神に従うのが良い事であるといったことではなく、プレイヤー自身が何が正しいのかを考えそれを反映させていく事ができます。
人間の生き方、世界の在り方を問うてくる非常に重たいタイトルを突きつけてくるのがこのゲームです。シナリオ以外にも悪魔会話で仲間にした悪魔を合体させて新たな悪魔を仲間とすることができるので非常に奥が深くて面白いです。RPGが好きな方には是非オススメしたい作品です。