映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

7qgacgac020273のレビュー・評価・感想

レビューを書く
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
10

大人も子どもも。観たあとは心が温まる優しい映画です。

2019年キャラクター大賞を受賞した、san-xから出ている大人気キャラクター「すみっコぐらし」が7周年を記念して映画になりました。
子ども向けのキャラクターかと思われますが、すみっコたちはみんなどこかネガティブなんです。
恥ずかしがりやのねこ、寒がりで人見知りのしろくま、自分に自信がないぺんぎん?、油っこいから残されちゃったとんかつ、本当はきょうりゅうだけどつかまっちゃうから嘘を付いているとかげなど、なんとなくみんなコンプレックスや秘密を持っているすみっコたち。みんなお部屋のすみっこ、電車やカフェ、どこでもすみっこが大好きで落ち着く。そんな、大人でもあるある!と思ってしまう「共感」度が高いキャラクターたちです。そんなすみっコたちが絵本の世界で冒険するお話です。新キャラクターのひよこ?がどのお話の世界から来たのかわからず、迷子になっているのですが、すみっコたちはひよこ?のおうちを一緒に探してあげるためにみんなで協力してあげます。困っているひよこ?を助けてあげるすみっコたちにほんわか癒される…と思ったらダメです。
ひよこ?は実は絵本に誰かが描いた落書きのひよこ。どの絵本のお話にも出て来ない、白紙のページでずっとひとりぼっちだったことがわかります。
しろくまやぺんぎん?は一緒にすみっこに来る?と誘いますが、そこからは大号泣の展開です。
すみっコたちのひよこ?のために頑張る姿や、ひよこ?を思いやる気持ち、寄り添う気持ちがとても温かく、切ない、そんなストーリーに仕上がっています。
すみっコたちは台詞を一切しゃべらず、今まですみっコぐらしが大好きだった子どもや大人のイメージを壊しません。絵本を読み聞かせしているようにナレーションが入る、そんな世界観がとても素晴らしい映画でした。
すみっコぐらしを全く知らない人も楽しめるとてもいいお話です。