男はつらいよ 私の寅さん

男はつらいよ 私の寅さん

『男はつらいよ 私の寅さん』(おとこはつらいよ わたしのとらさん)とは、1973年12月26日に公開された日本映画である。男はつらいよシリーズの第12作目にあたる。日本映画史上初となる7週間のロングラン上映が実施されたことでも知られ、マドンナ役には岸惠子を迎えている。喧嘩も恋もしないですっかり落ち着いた寅次郎の姿に物足りなさを感じていたさくらたちの前に、彼の小学校時代の親友とその妹が現れたことで、切なくも温かい新たな恋物語が動き出す。
物語は、おいちゃんやさくら一家が九州へ旅行に出かける準備をしているところから始まる。車寅次郎に気を遣って旅行のことを隠していた一同だったが、御前様の言葉で知ることとなった寅次郎は一度はむくれるものの、すぐに理解を示す。旅行先でも寅次郎の寂しそうな様子を思い浮かべた一同は予定を切り上げて帰宅するが、疲れた自分たちを温かく迎えてくれる寅次郎の優しさに触れ、家族の強い絆を改めて実感する。そんな中、寅次郎は小学校の親友で放送作家の柳文彦と数十年ぶりに再会し、その妹である画家の柳りつ子の家を訪ねることになる。
初対面のりつ子とはのっけから喧嘩を始めてしまう寅次郎だったが、翌日にお互い歩み寄る中で、りつ子の純粋な人柄と生き方に触れてたちまち惚れ込んでしまう。しかし、りつ子はかねて心を寄せていた別の画家の結婚話にショックを受けて寝込んでおり、寅次郎はその失恋話を不器用に慰めようとする。やがて寅次郎自身の自分に対する恋心に気づいたつり子は、友人としてそばにいてほしかったという複雑な思いを抱えつつも、女として見られることに戸惑いを明かす。りつ子の苦悩を知った寅次郎は、彼女の絵を描く邪魔をしてはならないと自ら身を引き、そっと旅立つことを決意する。
すべてを察したさくらに生活の心配を託して柴又を後にした寅次郎は、旅先の阿蘇で絵を売っていた。そこには、りつ子に描いてもらった思い出の肖像画が「非売品」として大切に飾られていた。スペインから届いた年賀状に「私の寅さん」と綴った離れて暮らすりつ子の心を乗せながら、いつもの不器用な優しさと旅愁を残して物語は幕を閉じる。

n1kameyamaのレビュー・評価・感想

男はつらいよ 私の寅さん
10

留守番寅さん

いつもとは逆に、寅さんがとらやで留守番をするシーンがあります。1人で寂しくとらやにいてイライラとかもするんだけど、みんなが帰ってくるときにご飯を用意したり風呂を沸かしたりしてあげたりしていて、ああ、寅さん優しいなと思いました。ヒロインは岸恵子さんです。絵描きさんで、すごく自分をもっている自立した女性でした。金持ちでハンサムな知り合いのことを大嫌いといったり、かっこいい感じの人でした。岸さんは寅さんの友達の妹という役回りなのですが、この友人が昔さくらが好きだったという設定があります。でも、そのころのさくらってほんとこども、幼稚園児くらいじゃないのかと一瞬不穏な気持ちになりました。この友達もあまり稼げてなくて、好きなことやってて寅さんによく似た感じでした。やっぱ、類は友を呼ぶって感じですかね。岸さんとの恋は、他の人とかそういうことではなく、絵があるし、寅さんのことはそう見ることははできないということで終わってしまいます。結構はっきり振られたなと思いました。その後、岸さんは外国に行ってしまいます。そこから手紙が届きます。ヒロインから手紙が届くというエンディングもよくありますが、この終わり方結構味わい深くて好きです。