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何でもない地味だった主人公が峠最速の天才ドライバーとして周囲を魅了する物語
藤原とうふ店の息子である藤原拓海は、豆腐の配達のために毎日地元の秋名の峠を父の愛車であるハチロクで走っていた。中学一年の頃から家業を無理やり手伝わされることに嫌気が差していた拓海は車をいかに早く走れるかとか、ガードレールに寄せられるかとか、そういったいわば「暇つぶし」をしていくうちに人知れずドライビングテクニックを習得していた。それはかつての秋名の伝説の走り屋であった父親の文太のドライバー英才教育のたまものであった。文太はその後も陰ながら拓海の走り屋としての活動を支えている。そして、拓海と親友の樹は18歳になり晴れて自動車の免許を取得した。それを機に親友の樹の熱望でガソリンスタンドのアルバイトの先輩が所属している秋名の走り屋集団「秋名スピードスターズ」と関わることになる。楽しそうにしている樹とは裏腹に拓海は車の運転には嫌な思いしかないようだ。ある日のいつも通りの豆腐の配達に出かけている拓海は有名な走り屋集団である「赤城レッドサンズ」ナンバー2のドライバーを秋名の峠でぶっちぎってしまう。本人の意に介さず「秋名のハチロク」として有名になってしまった拓海は周囲に何かと持ち上げられて峠でのバトルを行い、その度勝利をあげていく。そして本人も車の走りに目覚めていく。