IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。

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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
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27年後の「ルーザーズ」と「イット」

本作は、スティーブン・キング原作の小説が元となった作品であり、もともと1990年に制作されたものを2017年にリメイクし、この度その第二弾として公開された映画です。
時代は前作から27年後の設定。前作では子どもだった主人公たち、つまり「ルーザーズ」の27年後の物語を描いています。実はこの27年という期間には、前作で明かされているように、「イット」(要するにルーザーズの敵役となる、ピエロ姿のペニーワイズのことだが)が現れる周期という意味があります。27年前、ペニーワイズを倒したと思っていたルーザーズでしたが、再びペニーワイズが現われ、町の子どもたちを襲っている——本作はそのような出だしから始まります。
結論から言えば、ルーザーズは見事ペニーワイズを倒すことができるのですが、興味深かったのはペニーワイズが息を引き取る直前に放った一言です。「お前たち、大人になったな」とペニーワイズは瀕死の状態で呟いたのです。
おそらくペニーワイズは、人間の内なる「恐怖」が実体化したものであり、そのためルーザーズはペニーワイズを「ただのピエロ!」などのように罵倒することで弱体化に成功し、打倒することができたんだと私は思います。その「恐怖」の象徴であるペニーワイズが、「お前たち、大人になったな」とつぶやくところに、本作が前作から一続きであること、子どもが大人になることの意味、そして恐怖を克服することの重要さといったテーマが透けて見えるようでした。
もちろん本作を十分に楽しむには、前作を踏まえたほうがいいと思います。その感動はひと塩かもしれません。
何にせよ、素晴らしい映画であることは保証します。