このバンドに乗り遅れるな
ギター&ボーカルの斎藤、ベースの田淵、ドラムの鈴木の超絶テクニックを持った三人が、ひとつのバンドで音を奏でるだけでも奇跡です。
そこにベースの田淵のトリッキーな歌詞と圧倒的なスピード感を持ったメロディ。
正確でありながら情熱的な鈴木のドラム。
そしてその詞と音を正確に声に乗せて歌い上げる斎藤のボーカル力。
圧倒的なスピード、耳に入っては流れていく歌が、不思議なぐらい耳から離れない。
そして麻薬のように何度も何度も聴きたくなる。
これが15年選手のギラつきかと感嘆してしまう。しかしそのギラつきの中にキラリと光る虹のような爽快さをも秘めている。
こんなバンドを聞き逃すなんて勿体無い。ファンを置いてけぼりにするようなスピードに追いつこうと追っかけて追っかけて追っかけているうちに、UNISON SQUARE GARDENの魔法にかかってしまっている。
そして難儀なことに、この魔法はなかなか解けないんです。いえいえ、解けないようにと願ってしまう自分がいる。
どこの美少年かと思うような斎藤のボーカルから紡ぎ出される田淵の皮肉った歌詞がまた、憎らしいぐらいにこのバンドをただの「かっこいい」「うまい」バンドにしてくれない。
そんな簡単な評価ができないからこそ、振り切られそうになりながら縋りつく。
掴めそうで掴めないUNISON SQUARE GARDENのしっぽが、素晴らしい音楽の世界へと誘いこんでいる。