ギャグ、コメディ、アクション 少年漫画感想
1976年から2016年に至る40年間、週刊少年ジャンプにて連載されていた秋本治原作の漫画作品で、亀有公園前派出所に勤務する不良警官の両さんこと両津勘吉を中心に周囲の人々が繰り広げるギャグ時折人情を基本1話完結で展開されていきます。
40年という長期連載、コミックス全200巻というジャンプは勿論、日本の漫画誌においても最高記録を更新する記念碑的な作品になっていて、本作の影響力の高さを物語っています。
1話完結と言ってもギャグ全開のものから時事・流行を皮肉るもの、時にはギャグが一切ない人情話とバラエティに富んでいて(本作は秋本治氏の主張や趣味がダイレクトに反映される作風になっているのも特徴です)、破天荒な両さんの生き方に時に笑いを交えつつ、つい考えさせられる事もあるそのふり幅が様々な世代の読者を魅了したと感じられます。
連載中はこのように長期連載を更新していた作品だったので、30周年アニバーサリーの際には連載してるすべての作品に両さんを必ず忍ばせるといったお遊びもあったりとジャンプの看板の一つだったことは言うまでもなく、TVアニメ化や映画、実写化など多方面で映像化されましたが、それら以上に長く続いた原作の力には圧倒されます。
そのため、3年前の連載終了の際にはひとつの時代が終わったような気持ちになりました(とはいえ最終回自体は寂しさを感じさせないこち亀らしいドタバタ劇で幕を降ろし、本作らしいと言えましたが)。