IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。

2iSuzukikikiのレビュー・評価・感想

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
8

子ども時代に限ったことが吉

スティーヴン・キングのITの映画化です。
原作は主人公たちの子供時代と大人時代が描かれていますが、本作は子供時代に限定して、殺人ピエロ、ペニー・ワイズと子供たちの戦いに的を絞って描いています。それが当たりで、すごく分かりやすいし、ホラーだけど、子どもたちの青春物語みたいな面もあって、ホラー版スタンド・バイ・ミーのようでした。
主人公の男の子は吃音で、それを気にしているんだけど、リーダーっぽくて顔も優しげでかっこいいです。弟をペニーワイズにやられて、それを信じられず生きてると弟を探すところが健気でした。唯一の女の子は、わりと分かりやすくお父さんから性的虐待を受けていることが示唆されていて、びっくりしました。古い方の映画はそんなに示唆してなかったと思うのに、冒険したなと思います。他の仲間たちも個性的でした。またペニーワイズが、子どもたちに見せるのは、それぞれが一番怖いと思うもので、それもみんなバラバラでおもしろかったです。不潔とか病気が怖いとかもいて、昔の小説ですが今っぽいなと思いました。ペニーワイズはおちゃらけているようで本当に怖いピエロでした。また、大人時代の話も映画化されるので楽しみです。
ペニーワイズとの戦いを、また見たいと思いました。