言葉が溺れるamazarashiの力。
amazarashiの曲を聞いて、衝撃を受けたことがある人は私だけではないはずだ。
あたりきたりな言葉で語られる歌詞より、少しひねくれた目線で語る曲というものが私はとても好きである。
その点amazarashiは格別だ。巧みな語彙力で皮肉に語るその言葉は実に説得力があり、不思議と聞いてしまう。例えば、「ムカデ」という曲は突然「給水塔に光る夏の太陽…」と始まる。どゆこと?(笑)だと思うだろうが私にもよく分からん。が、よく分からんからこそなぜか惹き付けられる。このamazarashi独特の言葉のセンスは聴く者を魅力するのである。
amazarashiの歌詞は、言葉が溺れるという表現がとても似合うと思う。卓越した言葉の塊が、まるで私に襲いかかるように迫ってくる。もうそりゃ人を殺そうとするのかってくらいの勢いで。ひたすら毒を吐く。amazarashiは社会にうまくとけ込めない人達に向けて歌っている歌が多い。amazarashiというバンドが生まれたのも、ボーカルである秋田ひろむが東京で挫折し、青森で1人で曲を作ってたことから起因している。そんな挫折を知った人が作る曲はよくあるJ-POPとは一味も二味も違う。負け組の香りが漂うのだ。しかしそれでも歌い、魂をぶつける。ひねくれた歌詞で。
そんなアーティスト、好きになっちゃうに決まってるじゃないか。