レディ・バード

ayu6166のレビュー・評価・感想

レディ・バード
9

自分の思春期を思い出す懐かしい映画。

思春期の全てが詰まってる。大人になるということ。

高校生という思春期に抱く、大人への憧れを描いた映画。高校生になり、いろいろなことに興味も出てきて、周りにはたくさんの情報がある。そして、高校生は次の進路を今までと違って自分で調べ、自分で考え、自分で結論を出さなくてはならない。そんな、大人へと近づく過程で抱く、おしゃれや恋愛、友情に関してのさまざまな憧れ。お金持ちな子やかっこいい彼氏がいる子への憧れ。いつまでも子供扱いされるけど、早く大人になりたい。それからくる見栄やプライドで、ちょっぴり背伸びをしてしまう。だから、恋愛も友情もはちゃめちゃで傷つくこともある。でも楽しい。親の言うことに振り回され、親に反抗しては、失敗し、なんでも親のせいにする。時には親に自分は愛されてないんじゃないかって思うこともある。

一方で、親は子の為を思って、厳しく愛を持って叱ってくれる。思春期な間はそれを、うざいと思うこともあるけど、離れてみて、大人に近づいて、初めて親のしつけや助言がありがたいものだとわかる。子どものうちにたくさん失敗して、色んなことを経験して、たくさんのことを学ぶ。

親も思春期の子にはドギマギして、言いたくないことまで言ってしまう。本当は娘、息子とたくさん話したいけど、素直になれない。

大人になってから見ると、自分の思春期の時代を見ているようで懐かしく、また、親に感謝したくなる映画。