映画にもなるほどの根強い人気を誇る王道ドラクエ
始まりは父パパスと幼い主人公(プレーヤー)の船旅から。そこから幼い主人公が生まれてすぐに別れた母親マーサを魔界から救い出すために、勇者と勇者が身につける天空の剣、盾、兜を探して世界中を旅していることがわかる。
パパスは頼もしく人望も厚い人柄から、船の港に到着した際も、また家臣のサンチェが守りをしている家のあるサンタローズ村にも手厚く出迎えられる。
そんな時に幼なじみビアンカとの出会い。ビアンカの父さんが風邪をひいてしまった為に薬師の所に出かけるが薬師は洞窟に行ったきり帰ってこない事態に。ここから主人公のレベル溜めが始まる。そしてビアンカ家族を送るためにアルパカへ。そこで出会った村の子ども達にいじめられていたキラーパンサー。このキラーパンサーを助けるためにビアンカとともに近くの城でお化け退治へ。この時ビアンカは威勢だけはいいがHPが低く、よく「きぜつ」していたため薬草を常備していた。
物語はレベルアップにつれトントンと進行。
キラーパンサーを助け出し主人公と行動を共にする。妖精の世界に入る頃、村のある所に怪しい青年登場(この青年が誰で何のためにいたのかがレベルアップして判明した時は鳥肌ものの感動だった)。
そして、この頃の主人公は幼くて字が読めない。そのためにパパスの持っている本も読めなかったのだが、これもレベルアップしてやがて判明する事になる。
この後事態は急展開を迎える。
父パパスの死、10年以上の奴隷生活、奴隷生活からの脱出、サンタローズが廃村に、天空の剣の発見、キラーパンサーとの再会、そして花嫁候補となるフローラ、ビアンカの選択…。
さまざまなドラマがあり、まさに主人公の半生を通して、主人公は父パパスからの思いを引き継ぎ母のいる魔界へと向かう。
ドラゴンクエストVの主人公は他のドラクエシリーズに比べて理不尽な状況がとても多く、プレイしながら何度も涙が出ていた。そして主人公がこれだけ苦労してこれだけ強くなっていても、主人公は勇者ではない事。これが物哀しさを誘う。そして主人公の成長と共に行けなかった気になる所や読めなかった本の内容が判明するのもドラクエシリーズの醍醐味。随所にドラマがあり主人公の成長につれセリフが少しずつ変化しているのも素晴らしい。目新しさはないが人間ドラマの王道RPGであると思う。