これぞ、男子高校生のタカラヅカ!
ミュージカルを学べる男子校「綾薙学園」に、ミュージカルについては素人だけど憧れは人一倍な主人公「星谷悠太」が入学するところから始まります。星谷と4人のチームメイトがケンカしながらも学園祭に出演するためお互いに助け合っていく王道でピュアなストーリーも熱いですが、本作の見どころは「ミュージカルパート」です。アニメのストーリーが展開している途中で、突然、アーティストのミュージックビデオのような、キャラクターが歌って踊るパートが存在します。毎回かならず。最初こそ「なにごと?」と思うものの、話数を重ねるうちに「まだかな……今回は誰が歌うんだろう」と癖になります。いわゆる挿入歌とちがうのは、このミュージカルパートで歌っている内容がストーリーを作っていて、まさにミュージカルと同じ手法だということです。ミュージカルを題材にしたアニメを、ミュージカル的手法で見せるという斬新さが本作にはあります。
キャラクターも多彩で魅力的ですが、特に面白いなと感じたのはキャラクターのネーミングです。主人公は「星谷悠太」、チームメイトに「那雪透」「月皇海斗」「天花寺翔」「空閑愁」ときています。苗字に花、月、雪、星、空(宙)が入っていて……そう、宝塚歌劇団の組名です!他にも、どう見ても帝国劇場な外観の劇場が映ったり、ミュージカル好きならニヤリとする仕掛けです。
アイドルものとはひと味違う魅力があるアニメだと思います!