ニューミレニアムに相応しいアカデミー賞作品
2001年のアカデミー賞作品。映画をずっとじっくり見る…というのが苦痛な私でも最後まで飽きずに見られた作品です。
大学で経済学を受講した方なら聞いたことがあるかもしれません。勉強した時期ととこの作品を見た時期が近いために今でも覚えていますが、ナッシュ均衡というゲーム理論があります。主人公は実在したジョン・ナッシュ。ノーベル経済学賞受賞者です。早熟の天才だったわけです。大学で講義をして生徒と結婚をします…がしかし全てが順調というわけにもいかないです。ロシアの通信暗号解読を政府は彼に強要したために、今で言う統合失調症になってしまいます。そこからが彼の人生を大きく狂わせてしまいます。
ただこの作品かなり脚色しています。実際には病気にはかかっていないという説も有り、また作品そのものを美化し過ぎて事実と違いすぎるなどの批判はかなりありました。統合失調症の症状については幻覚が見える(聞こえる)等の症状があるようです。ノーベル経済学賞を受賞する際もその症状が出ますが、彼が悠々として見下ろすシーンは感動的です。
日本人はノーベル経済学賞を受賞した事が無い唯一の賞です。その意味では経済学という分野で何かを起こすという彼の試みと半生は素晴らしいと言えるでしょう。