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1か所だけ世界観を壊す無駄な設定がある
ゲームドラゴンクエストをCG映画化した作品で、ゲームをプレイした世代なら絶対懐かしくてワクワクしながら観られる作品です。戦闘シーンや結婚相手を選ぶシーンなどで、ゲームをしながら頭の中でイメージしてたものが迫力の映像化されているので嬉しいです。有名俳優を使った豪華声優陣も賛否両論あるようですが、俳優の性格のイメージとキャラクターの性格のイメージがハマっているので見ていて楽しいです。
それだけに、大魔王というのは実はコンピューターウイルスでした。あなたが今まで見ていた映画はバーチャルゲームの中の幻想でした。というちゃぶ台返しのような最後の展開には怒りを通り越して、呆れてしまいました。
もちろん映画オリジナル設定で、それまでの展開から大魔王との決戦シーンのCGグラフィックの迫力や、声優陣の感動の演技、名セリフの誕生などを予感していたところに、いきなりのちゃぶ台返しです。マトリックスとサマーウォーズからの借用のようなチープな仮想空間で、ドラクエとは似ても似つかぬチープなSFキャラが大魔王ミルドラースでしたとか言われても意味不明です。
その映画を台無しにするなという気持ちを、最後にまた世界観が戻った感動につなげようとしたのだとは思いますが、見ている側としてはそのシーンになった時点で感情移入がなくなってしまったので不満しか残りませんでした。