山崎まさよし入門編について。
山崎まさよしを初めて聴くなら、アルバム『HOME』を聴くことをお薦めします。1曲目の『Fat Mama』から最後の曲『HOME』までとてもバラエティーに富んでいます。『セロリ』や『One more time, One more chance』のような彼を代表する曲ももちろん収録されているので、スッと入っていきやすいと思います。まさに、名盤と言えるのではないでしょうか。山崎まさよし本来のファンクやブルース感の強い曲だけでなく、とてもシンプルで聴きやすい『ベンジャミン』や『ヤサ男の夢』も素晴らしいですね。『ヤサ男の夢』は映画のエンディングテーマ曲のような軽さと痛快さがありますし、『ベンジャミン』の詞のセンスは独特の情緒があってズバ抜けています。彼がデビューした時のキャッチコピーが『天才よりも凄い奴』だったというのもうなづけます。映画『月とキャベツ』の主題歌であり、『秒速5センチメートル』の主題歌にも使用された『One more time, One more chance』においてはもはやここで説明するまでもないでしょう。山崎自身が東京に上京した際に住んだ場所が横浜の桜木町だったという一つのエピソードがあります。何よりも『愛してる』という単語を一度も使うことなく、これだけのラブソングを書くのですから脱帽です。