平和学習の入り口として良書です!
映画、ドラマ化もしているのでご存知の方も多いかと思います。
本作品は戦争と原爆がテーマです。
今までの戦争もので有名なのが「はだしのゲン」「蛍の墓」あたりでしょうか。
本作品は上記二作品よりもっと戦争中の人々の生活に密着した描写がされています。
なので悲惨な描写ばかりではありません。主人公のすずさんの性格がおっとりなのもあり、ところどころ笑えたり、ほっこり出来たりします。
逆に、そんな日常の中での空襲や原爆投下の描写はより残酷さを浮き彫りにしているとも感じました。
戦争により、すずさんも大切なものや家族を失います。
かけがえのない存在も再確認します。
何度も何度も読み返して、その度に気づく点考えさせられる点が多いです。
是非、平和学習がこれからの子どもたちや外国人の方々にも手を取って読んで頂きたい。
この作品で「もっと深く知りたい」と興味を持たれたら同じ作者の「夕凪の街 桜の国」を読んで、その先に「はだしのゲン」「蛍の墓」とどんどん色々な目線と知識を加えていくといいのではないでしょうか。
もう一つのポイントとして、すず(主人公)さんの義理のお姉さんの径子さんの目線でも是非読んで頂くことをオススメします。
終戦が決まった後の彼女の人知れず涙を流すシーンは何度読んでもうるっときます。