不良漫画かスポーツ漫画か、どちらに転ぶか分からなかった王道バスケ漫画。
漫画『SLAM DUNK』は、コミックス累計発行部数1億2000万以上を記録し、バスケットボール漫画の金字塔と呼ばれて今でも多くの漫画家達に影響を与えている。
連載当時は「バスケットボール漫画は流行らない」とタブー扱いされていた為、ラブコメ要素が強かったり、ヤンキー漫画にいつでもシフトチェンジが出来るように物語は描かれていた。
分岐点と言われているのは、怪我によりバスケ部を離れていた元部員、三井寿が不良仲間を連れ、練習中のバスケ部に襲撃を掛けに来る物語周辺。作者の井上雄彦さんはこの頃のアンケート結果で漫画の方向性を決めると考えていた。
そして決定的となったのが、三井寿が恩師である安西監督に涙ながらに「バスケがしたいです」と想いを吐露した時のアンケート結果。これを見て、これでバスケット漫画が書けると確信し、完全にスポーツ漫画の方向に進む事となる。
その後、主人公である赤髪の不良少年だった桜木花道がバスケット選手としても、人間としても、仲間と共に成長していく姿が描かれていく。
連載から6年、作品の人気はまだまだ凄まじかったが「テンションが高いところで終わらないと、作品が不幸になっていく」と惜しまれつつ連載を終了した。
その後、続編に関しては「あるかもしれない」と含みを持たせており、今も尚ファンに期待を残している。