約ネバ、原作は最高。
人間の肉が鬼にとって欠かせない食べ物という世界線の話ですが、私たちも動物の肉を工場で量産し、命を食べているのでかなり考えさせられました。
物語は食肉工場から脱出を試みる子供達vs子どもたちを管理している人間の大人と鬼の闘いでスリリングな展開が多いです。子どもたちを鬼に提供している人間の大人の過去なども丁寧に描かれています。キャラクターそれぞれの個性が可愛かったり、細かく練り上げられた設定や展開が本当に手に汗握る素晴らしい作品でした。
原作の設定が凝っていた為か、短期間であの物語をアニメで魅せるというのはやはり難しかったのかもしれません…。そこが残念です。
アニメは絵が綺麗で声優さんも良く、工場を抜け出すまでは楽しく見れました。しかし後半に近づくにつれ、決められた話数内で綺麗に終わらせる為に駆け足で進んでいるように感じました。感情移入する暇なく終わってしまったなという印象です。原作が素晴らしかった分、もったいないです。もしアニメだけ見た方は是非漫画を手にとって読んでいただきたいです。
人間と鬼のそれぞれの立場や闘いの歴史など知れば知るほど胸が熱くなります。個人的には鬼にも家庭があり、人間を食べなければいけない事情があることを知ってしまった時はどうしたものかと一人で頭を抱えました。とにかく最高の作品です。