大人気異能力バトル、文豪ストレイドッグス!
虎に変身する異能を持つ中島敦、「人間失格」という名の異能無効化の異能を持つ太宰治など、かつての文豪たちとその作品の名に基づいた能力が描かれている。そのため、関連付けて覚えることが容易である。「人は救済するために生きている」「人は生きてていいと言われなくちゃ生きていけないんだ」とたくさんの心に響く名言が出てくる。ただの異能力バトルではなく、登場人物1人1人がつらい過去を持っていて、非常に生き方に敏感な考えを持っているためぶつかりやすい。強い異能力者でも過去に何かあったり、「ボスの命令は絶対」とヒトラーのような独裁権力を持っている組織の長でもここぞというときの決断は絶対に間違わない、部下の能力をしっかり見抜く洞察力をしっかり持っている面が格好良かったりする。コメディ要素も満載である。なにか事件があると全て先読みし動き、強力な異能を持つため敵にやっかいだと思われる太宰治でも、実は自殺マニアで普段は自殺のことばかり考えている変人であるところのギャップがまた面白い。そんなおちゃらけた太宰とバディを組み、お話の構成上突っ込み役となっている国木田独歩との掛け合いがまた良い。
漫画もアニメも作画が素敵である。だが、私が特に勧めるのはアニメのほうだ。漫画ももちろん良いが、「僕」と書いて「やつがれ」と読んだり、振り仮名は振ってあるものの、読みにくかったりする。また、心に響く名言がたくさん出てくるので、豪華声優陣の力強い声で聴くとよりずんとくるのですごく良い。そして何よりアニメの方が登場人物が格好良く見える。