なぜAdoが絶大的な人気者になったのか
Adoとは2020年に「うっせぇわ」で当時女子高生ながらメジャーデビューを果たした女性シンガーである。
2021年には「うっせぇわ」が動画配信サイト「YouTube」で1億回再生を記録し、「新語・流行語大賞」のトップテンにノミネートされるなど、輝かしい功績を成し遂げた。
なぜ、彼女がこれほどまでに世間から評価されたのか。これは「YouTube」や「ニコニコ動画」などの動画配信サイトが爆発的に普及したのが要因の一つではないかとかと思われる。
どういうことかというと、昭和から平成初期であれば、歌手になりたければ芸能事務所のオーディションに応募して合格したり、路上で歌っているところをスカウトされたりする必要があったが、動画配信サイトが普及してからは再生数が多ければメジャーデビューを果たせる可能性が生まれたからである。つまり、時代が違えばメジャーデビューができなかった逸材が日の目を見ることができるようになったのである。Adoもその一人ではないかと思われる。
彼女自身は中学生の頃から「ニコニコ動画」で配信者として活動していた。彼女の全てを理解しているわけではないが、インターネット上の言動から推察するに、積極的にオーディションに参加したり路上ライブを行なったりするタイプではないように思われる。そのため、インターネット上というリアルとは少し隔絶された環境で、自分を表現していたのではないだろうか。そして、彼女の歌には「表には出さないが心の奥に秘めた感情」を感じ取れる楽曲が多く存在し、それが現実世界で感情を押し殺して生活している人々に共感を与えているのだと感じさせられる。
次にAdoの楽曲を聞くときは自分との共感ポイントを探してみるのも面白いかも知れませんね。