響~小説家になる方法~ / 響 -HIBIKI-

響~小説家になる方法~ / 響 -HIBIKI-

『響~小説家になる方法~(HIBIKI)』とは、柳本光晴による日本の漫画作品およびそれを原作とした映画作品。
出版不況に苦しむ文芸業界。太宰の再来でも顕れないかと嘆くとある編集部に直筆の原稿が届く。編集部員の花井は、応募条件を満たさず、ゴミ箱に捨てられていたその原稿を手に取った。目を通した作品は、これまでにない革新的な作品だった。作者へとつながる唯一の手がかりは、原稿に書かれた名前だけ。これを機に、止まっていた文芸界の歯車が回り出す。

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響~小説家になる方法~ / 響 -HIBIKI-
10

これは断じてアイドル映画ではない。

日本の場合、漫画作品を映画やドラマで実写化した場合、ほぼ「ハズレ」という気がしてならない。個人的な感覚では9割が「ハズレ」、残りの1割がせいぜい「ソコソコの出来」という具合だ。その原因は何だろう。おそらく、シナリオにも出演者にもあるだろう。とにかく、薄っぺらいのだ。
確かに、漫画は小説などの実写化は、それぞれの原作ファン個々に思い入れやイメージがあるだろうから、そのギャップを埋める、あるいは凌駕するのは難しいかもしれない。ましてや、その出演者が「俳優」を本業としていないアイドルならばなおさらだ。
今回鑑賞した『響』、実は原作はほとんど知らない。邦画には珍しいことに、その予告編に惹かれたからである。
以前から欅坂46の平手友梨奈という存在が気にはなっていたが、彼女は決してこれまでのアイドルらしい風貌ではない。テレビに出演していても芸能人らしくさえない、ただの人見知りのJKのようだ。ただ彼女が「ゾーン」に入った瞬間の目力というか、カリスマ性というか、とにかく圧倒される、クセになる存在なことは間違いない。
この映画で、その平手はアイドルでも、女優でもない。本当に「鮎喰響」そのものだった。演技でも、美貌でも、とにかく圧倒的な存在感。
ただのアイドル映画だと思って、食わず嫌いで観ないのは、絶対にもったいない。
ケチをつけたいなら、実際に観てからにしてほしい。
実際の興行収入はどうだかしらないが、何故か皆が口をそろえて言っている。平手友梨奈がとにかくスゴイ、と。