フジファブリックのすべて
「フジファブリック」という、バンドを知っているだろうか?
メジャーデビュー15周年を迎えた3人組のバンドだ。
デビュー時は現3人を含む5人編成であったが、メンバーの脱退、フロントマンであり曲の製作をほとんど全て行っていた志村正彦の死を乗り越えて、1年間休止の後、当時ギターを担当していた山内総一郎がギターボーカルをすることとなりフジファブリックの「第2章」が始まった。
いわゆる「第1章」で志村が作り出した曲たちはとってもいい意味で変態的であった。これはほめ言葉である。
「銀河」や「パッションフルーツ」など中毒性のある曲から、「茜色の夕日」や「若者のすべて」などの最近で言うところの
情景が浮かぶような、切ない曲までのふり幅がすごい。
フジファブリックを知らない人の中にも、「若者のすべて」はカバーで聴いたことがあるかもしれないが、是非!本家も聴いてみて欲しい。
志村は自分のことを「歌が下手」と言っていた。
そう、確かに決して上手くはないのだけれどそれが更に良い味を引き出しているのだ。
しかし、ここで私が大きな声で言いたいのは、「今のフジファブリックもめちゃめちゃいいぞ」ということです。
ボーカルが代わって、きっと離れてしまった人もいると思う…。
けど、この3人はしっかり志村の作った「フジファブリック」というバンドを進化させているのだ。
新体制初期の頃には本人たちも志村の残したフジファブリックの「らしさ」に割りととらわれていた様に思うが、歳を重ねて自分たちの「らしさ」を素直に曲に表現できているように感じてそれがたまらなく愛おしい。
15周年を迎え、初の大阪城ホールでのライブも決定した。
まだまだ進化をする彼らをこれからも見届けたい。
それと同時に、より沢山の人たちにフジファブリックを知ってもらえたら…と思う。