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独特の懐かしさを感じる世界観と切ないストーリー
今回紹介いたします「スワロウテイル」は1996年公開とだいぶ前の映画です。ですが、古さはまったく感じないのが不思議なところです。
いわゆるパラレルワールドの日本=円都(イェンタウン)に住む、外国人=円盗(イェンタウン)たちのお話です。
日本語と英語と中国語が入り混じったセリフが全編通して使われていて、役者さんたちみんな大変だったろうと思いますが、これがなんだか非常にリアルさを増す事になっています。
そしてヒロイン・グリコを演じるのはCHARAです。彼女を中心に、本編内でYEN TOWN BANDというバンドを組みます。
このバンド名で実際にデビューして「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」でブレイクしています。
主人公たち、特にイェンタウンたちはただただ幸せになりたいだけなのに、そのために自分のやりたくない事をしないと生きていけない。さっさと円を稼いで自国に帰れば大金持ちという夢のためにイェンタウンに集まってくる。
でも現実は思う通りに行かない。
幾重にもこんな切なさが折り重なって出来ている作品です。そんな中グリコの歌声だけは人々の心にほんの少しでも温かい灯をともすことが出来ます。
グリコに歌を歌わせたかったフェイホンはみんなにその事を知ってもらいたかったのかも知れません。