Lick-G

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Lick-G
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時代の最先端をゆく天才ラッパー

今回私が紹介するアーティストは、Lick-Gだ。Lick-Gは最先端をゆくHIPHOPアーティストで、HIPHOP界に大きな影響を与える男だ。まずは彼の生い立ちについて簡単に解説していく。彼は1999年4月6日生まれで、神奈川県逗子市出身のMCだ。13歳~14歳頃に日本語ラップの魅力にとりつかれ、中学時代には横浜や横須賀のサイファーに通うようになったそうだ。高校時代には、高校生ラップ選手権(高ラ)にも出場し、フリースタイルのバトルシーンも騒がせている。バトル引退後は音源制作に力を注いでおり、2017年には1st Albumの「Trainspotting」をリリースしている。
そんなLick-Gだが、彼の持つ音楽性は天才以外の言葉で表現することが難しいほど豊かで惹き込まれるものがある。彼の天才ポイントは3つある。
1つ目は独特なフロウだ。イギリスと日本のハーフである彼は、他の日本人ラッパーにない独特なフロウが特徴的なのだ。
2つ目は圧倒的なスキルだ。これはバトルの映像を見るとよく分かるが、どんなビートであっても簡単にハメながら、彼の中から出てくる言葉を並べていく。その言葉も中傷(抽象)的なものではなく、自身のスキルを見せつけていく言葉を使うことが多い。ただのディスにならないことも彼の魅力の1つだろう。
3つ目は名前を使った韻を用いることだ。彼のアーティスト名となっているLick-Gを(エルアイシーケイジー)と読み韻を踏む。「Zenknow」という楽曲において、(過酷だけど美しい、L,I,C,K to the mofuckin’ G)という韻を踏んでいる。自身の名前を使った韻はバトルシーンでも使うことがあり、咄嗟に飛び出る韻にとてもワクワクすることだろう。