魔界転生

魔界転生

『魔界転生』とは、日本の小説家である山田風太郎による長編伝奇小説であり、「忍法帖シリーズ」の1作である。大阪新聞にて『おぼろ忍法帖』の題で1964年から1965年まで連載された後、1967年に講談社より刊行され、のちに角川書店からの再刊に伴って現在のタイトルに改められた。
作者自身が一番好きな作品と評しており、数ある忍法帖シリーズの中でも最高傑作と称されている。江戸時代初期の寛永・正保年間を舞台とし、島原天草一揆の地で森宗意軒が開発した死者の蘇生術「忍法魔界転生」によって蘇った天草四郎や宮本武蔵らの剣豪や傑物たちと、主人公の柳生十兵衛をはじめとする幕府側との戦いを描いている。また、小説のみならず、1981年の深作欣二監督による映画版をはじめとする多数の映像化作品や、石川賢やせがわまさきらによる漫画版、OVAやゲームなどの多彩な翻案作品が制作されている。

mo_kyu1201のレビュー・評価・感想

魔界転生
10

『魔界転生』の凄まじきエンタメ精神

『魔界転生』は故・山田風太郎の人気忍法帖小説を映画化したもので、今まで何作もリメイクされて来ました。しかし、白眉は何といっても81年版の深作欣二が監督を担当した作品であると断言します。何より出演陣が素晴らしいのです。主人公・天草四郎を演じた沢田研二はすこぶる妖艶で、中性的な美しさを遺憾なく発揮しています。その天草四郎が地獄から甦らせた魔界衆も豪華な顔ぶれこの上ありません。まず、槍の達人・宝蔵院胤舜に室田日出男、悲劇の死を遂げた細川ガラシャ夫人に佳那晃子、柳生一族との戦いを望む宮本武蔵に緒形拳、伊賀の忍者・霧丸に真田広之、そして柳生一族の総領にも拘らず、一子・十兵衛との死闘を望み魔界衆に堕ちた柳生但馬守役には若山富三郎が起用され、各自名演を魅せています。四郎たち魔界衆は徳川幕府の壊滅を目的に暗躍するのですが、それを阻止するために立ち上がったのが、千葉真一演じる柳生十兵衛です。十兵衛は魔物を斬る妖刀村正を武器に、魔界衆たちに次々と戦いを挑みます。クライマックスは炎上する江戸城内における十兵衛vs但馬守の親子対決です。演者が両者ともに殺陣には定評があるので、凄まじい立ち回りを披露してくれます。そしてラストは強敵天草四郎との決戦です。どちらが勝って、どちらが負けたのか、どういう結末を迎えたのかは是非その眼で確かめてみてください。81年版『魔界転生』の凄まじきエンタメ精神を目の当たりにすることができるでしょう。