難解すぎて「わけがわからないよ」。でも難度も噛みしめて味わえる良作。
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』は『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編] 始まりの物語 』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編] 永遠の物語』の続編に当たります。
鹿目まどかが円環の理になってもなお魔法少女からエネルギーを回収しようとするキュウべぇは、魔女になりかけの暁美ほむらを使い、円環の理を観測、制御、利用しようとします。無事他の魔法少女との協力によりキュウべぇの企みは阻止され、暁美ほむらが円環の理に回収されるところで物語は急展開を迎えます。暁美ほむらは円環の理から人間の鹿目まどかを引きはがし、宇宙の法則を書き換え、鹿目まどかと普通の暮らしをしようとするのです。
果たして暁美ほむらの行ったことは、暁美ほむらのエゴで悪いことだったのか?それとも鹿目まどかの意思を尊重した良いことだったのか?
ファンの間でこの物語の解釈の議論は絶えません。
人が生きる上で誰かを愛したり、あるいは誰かと対立したりすることは避けられません。それが中学生の少女達ならなおさらです。魔法少女から神や悪魔にまでなってしまう彼女たちですが、その中身はどこまでも人間です。『始まりの物語」『永遠の物語』を通じて描かれてきた、己の中の葛藤や他者とのすれ違いに一定の結論を出していく魔法少女たちを見る事が出来ます。
まどか☆マギカファンであれば、ぜひ鑑賞してこの作品群の奥深さを感じて欲しいです。