10
「個性」に溢れた生徒たちを応援したくなる!
人類が「個性」という形で特殊能力を持って生まれることが普通になった社会。
「個性」を利用し悪事を働く敵(ヴィラン)から、「個性」を活かして人々を守るヒーローが職業として世間を賑わせていた。
この物語の主人公、「緑谷出久」もプロヒーロー「オールマイト」に憧れる一人である。しかし、彼はこの社会では珍しく個性を持たない「無個性」だった。そんな無個性の出久だったがひょんなことから個性を手にすることになる。プロヒーローになることを夢見て出久がこれから成長していく舞台、それが多数のプロヒーローを輩出したヒーローアカデミア「雄英高校」だった。
本作品の一番の魅力はなんと言っても雄英高校の生徒たちのキャラクターだ。
主人公・出久以外はもちろん個性を兼ね備えており、個性にあった名前や風貌をしている生徒が多数出てくる。第一印象の悪い生徒が実は主人公である出久を支えたり、ヒーローになるための動機をきちんと持っている。悪い面だけではなく、その裏には良い面も存在する。人間らしさがあるのだ。そして、何よりも地味だと思っていたキャラクター達それぞれにエピソードがある。きっと本作品を見て、自分と重ねてしまう生徒が一人はいるだろう。彼、または彼女がヒーローになるまでの道程を応援したくなるに違いない。