人生のバイブル化している
この物語の主人公・エイドリアン・モンクは、愛する妻を殺されて以来、「全般性不安障害」という精神病に悩まされている。「全般性不安障害」とは、例えば、水を飲めば細菌でお腹を壊すのではないかとか、握手をすれば雑菌で手が汚れるのではないか、などの過剰な反応をしてしまう症状である。妻を殺される前は普通だったかと言うと、別に普通ではない。曲がっていたり、よれていたりすると気になってしまうし、頭の中がごちゃごちゃしているのは大嫌いな、いわゆる「発達障害」に似ている性格だったのが、よき理解者である妻を失ったショックで、不安障害として現れたということなのである。
この境遇は、発達障害によっていじめられてたくさんのトラウマを抱え、社会不安障害になった私と酷似していた。彼の動きを私は真似したりした。また、私の好きな「探偵」ものであり、私の人生のバイブルとも言うべき作品となった。しかし、私のようなニッチに対応するという事は、一般向けでないことは明らかなので、すぐに破綻が生じ、ただの怖がりがビクビクしてたらいつの間にか事件が解決していたという、ただのドタバタギャグに変貌しているのは悲しい所だ。看護士も、シャローナとのほうが良かったなあ。