かなりの時間泥棒
本作は元々PCで発売されたゲームのPS4への移植版です。銀河に数ある『帝国』の一つの君主となり、自帝国を銀河一の勢力へと導くのが目的のSFシミュレーションゲームです。
本作の魅力は高い没入感です。登場する帝国はテンプレートもありますが、NPCの勢力も含め自分で設定することができます。この設定がかなり細かく設定でき、種族、政治体制やどういった起源で起きたかなど多様に渡ります。種族はヒト型はもちろん、犬顔やトカゲ顔の動物種族や、キノコなどの植物種族、いかにもSFなロボット種族など様々。政治体制は専制君主の帝国だけではなく、民主主義国家や、株式会社なんかも選べます(帝国とは一体…)。これらを組み合わせることで例えばネコミミ皇帝率いるネコミミ帝国や、経済的に銀河を牛耳るキノコ株式会社、すべての有機生命体をせん滅する殺戮機械群といった幅広い帝国なども建国可能です。映画や漫画に出てくる勢力も簡単に作れるのでロールプレイもお手の物。自慢の帝国で銀河に打って出ましょう。
もう一つの魅力が常にゲームシステムが進化していることです。多岐にわたるDLC、バグ修正にとどまらないアップデートパッチを公式が出し続けています。DLCは種族、艦船の追加や新たなシステムの導入をすることができます。DLC自体はよくあるものですが、驚くべきは無料のアップデートパッチのほうです。これが次々新しいシステムが追加されていき、ゲームバランスが大きく変化、バージョンが変わるたび新鮮な気持ちでプレイすることができます。なので、「半年ぶりにプレイしようかな」という時も安心のコストパフォーマンスです。
この手のゲームなありがちな、一度軌道に乗ってしまうと敵が弱くなりすぎてやることがなくなるといった問題も、プレイ後半に強大な敵対勢力が発生することで解決しているのもポイントが高いです。対人もできるのでマンネリが感じにくいのもグッド。
欠点は一プレイ当たりの時間が長いこと。初期設定でいじれるものの、クリアまでに数十時間なんてのもざら。没入感の高さゆえに途中でセーブして切り上げるのもはばかれる時間泥棒のゲームです。