白い砂のアクアトープ / The Aquatope on White Sand

白い砂のアクアトープ / The Aquatope on White Sand

『白い砂のアクアトープ』とは、P.A.WORKS制作による、水族館を舞台に二人の少女の交流を描く2021年夏に放送されたアニメ作品。
沖縄で暮らす海咲野くくるは、水族館の館長代理として迫り来る閉館の危機を相手に悪戦苦闘していた。一方岩手生まれの宮沢風花は、アイドルになる夢に破れ、沖縄に身一つで傷心旅行に訪れる。行くあても無かった風花から「水族館で働かせてほしい」と頼み込まれ、彼女の熱意に感じ入ったくくるはこれを了承。二人の少女は水族館を立て直すために奮闘していく。

morinkey0301r9のレビュー・評価・感想

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白い砂のアクアトープ / The Aquatope on White Sand
9

お仕事アニメの良さ

このアニメは2部構成となっており、第一部では、がまがま水族館を必死に守ろうと奮闘する海咲野くくると、アイドルを辞めて沖縄にふらっと立ち寄った宮沢風花のダブルヒロインが、水族館の飼育員として成長していく物語です。第二部では、がまがま水族館の閉館に伴い、ヒロイン達が新設水族館のティンガーラに就職し、くくるは企画担当として、風花は飼育員として、それぞれの役割や、がまがま水族館との違いに戸惑いながらも、成長していくお仕事物語です。
このアニメの良い所は、各キャラクターの水族館に対する熱い想い、くくると風花が姉妹のような関係になるシーン、水族館の光と闇を知れる所だと思います。一つ目は各キャラクターが水族館に対する考え方で、時には賛同し、時には議論を交わしぶつかるシーンは、お互いが水族館のことをよく考えているから起きるシーンであり、その仕事に対する熱い姿に感動しました。二つ目はくくると風花がお互いのことを知っていくうちに風花が姉、くくるが妹といった関係になっていくシーンは百合要素を感じさせるものとなっており、百合アニメ・漫画が好きな人は共感してくれると思います。最後は、来場客から見た水族館のイメージと水族館で働いている側から見たイメージに違いがあり、特に島袋薫の「生き物の幸せを願うなら、水族館など無いほうがいい」という発言が顕著に現れていると思います。